終日、気温一桁台の低温+雨。日暮れ頃には雨足も強まり、ステージトリのエレカシ開始前には足元はすっかり田んぼのぬかるみ状態。寒さに耐え切れず撤退した客も数知れず、昨年より人入りは疎らかと思われたが、エレカシ登場と共にずいずい前に押され、そんな心配も無用だと感じた。
選曲はフェス用、武道館よりは最近の曲中心。例の一件以後初のステージということで宮本の胸中は穏やかではなかったろうが、少なくとも声にはそれをおくびにも感じさせない張りと伸びがあった。客とのコミュニケーションも取ろうと懸命に頑張っていたように思う。蔦谷氏とヒラマ氏のサポートあり。
前半はユニバ中心。「ハナウタ」では「自信作です」との弁。宮本のメッセージと熱意がストレートに伝わってくる良曲だった。
盛り上がる定番曲と思われた「so many~」や「ガストロンジャー」で客の乗りが今一つで残念。撤退したファンが多かったためか、客の世代交代が進んでいるためか。ユニバの曲ではそれなりに反応があったと思うので、多分後者なのだろう。「so many~」の「生きよう!」という呼びかけは、武道館における「甘き絶望」「昔の侍」でのMCを聴いた後では感慨深い。
腕を振り上げたら水飛沫が目に入って大変なことになったが、気にせず楽しんだ。攻撃的にこちらを煽ってくる「ゴクロウサン」や「ガスト~」を聴いて寒さに震えてなどいられない。音響が気に入らなかったのか、宮本が足元のスピーカーを引っくり返す一幕あり。
「ガスト~」終了後、客の一人から「ありがとう!」との声が飛んだ。聞きようによっては「もう充分聴いた」と受け取れなくもない台詞だ。それに反応したのかやや憮然とした宮本が「あ、もういいですか」と袖に引っ込んだ。戻ってきた手にはバケツ。
雨天恒例の行水を見るのは初めてだったが、まさか体感気温が真冬並みのこんな日にまでやるとは思わなかった。心臓麻痺を起こさないかと本気で冷や冷やした。被った宮本の表情も相当寒そうだったが、以後二曲を歌っている間中、白シャツ一枚の宮本の全身から蒸気が立ち上り、これ以上ない舞台効果を演出していた。
アンコールは黒シャツに着替えて登場。吐く息も白くなる酷寒の中、シャツ一枚で14曲もやってくれたことに感謝。「四月の風」も「桜の花~」も、晴天ならこれ以上なく会場の空気にマッチしていただろう。会場内には咲き残りの八重桜が冷たい雨に打たれていた。
余談だが石君も最初から半袖Tシャツだった。よく見えなかったが、もしかしたらトミもそうだったかもしれない(成ちゃんはダンディにジャケット着用)。プロは凄い。
雨天時におけるライブ観賞の心得をみっちりと学習させられた一日だった。いつ野音で雨が降ってもこちらは快適に見られる自信があるが、あのバケツ行水パフォーマンスはもう若くないんだから程々にしてください。
No. | 曲名 | 回数 |
---|---|---|
1 | ファイティングマン | 3回目 |
2 | 悲しみの果て | 7回目 |
3 | 新しい季節へキミと | 4回目 |
4 | ハナウタ~遠い昔からの物語~ | 2回目 |
5 | 笑顔の未来へ | 7回目 |
6 | so many people | 3回目 |
7 | 今宵の月のように | 7回目 |
8 | 四月の風 | 3回目 |
9 | ゴクロウサン | 2回目 |
10 | ガストロンジャー | 5回目 |
11 | 絆 | 2回目 |
12 | 桜の花、舞い上がる道を | 4回目 |
13 | FLYER | 5回目 |
14 | 俺たちの明日 | 8回目 |
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