「大地のシンフォニー」のあと、“最初は病気だって言うから青ざめまして、どうしようと思って、大人だし、胆嚢炎っていうんですか? よく分かんないですけど、そうしたらお医者さんが、いやいや、もうそんな盲腸と変わんないですから、とっちゃえば平気ですってことだったので、もう元気で退院しています。そうなってみるとですよ、なんだよ、じゃあ出来んじゃねえかよ、と思いましたが療養が大事ってことで〜〜〜うんぬんかんぬん〜〜〜みんなどうもありがとう!”と。
医者のセリフ回しが上手かった。人間ドックで見付かったようなことを言っていた。
ステージには当然のごとくドラムセットがない。主催の鹿野さんから、トミの件とバンドではなくソロのステージであることの前説があり“宮本浩次、フロム、エレファントカシマシ!”と紹介されていた。
ソロと言いつつトミ以外はいるだろうと思っていたが、本当にソロが多かった。
1曲目、アコギで「今宵の月のように」を弾き語り、エレキで“みんなに捧げます”「悲しみの果て」。
おもむろにギターをかき鳴らし、“宮本ですエブリバディようこそ”と自己紹介。
“みんなに聴いてもらいたくて、おとといと昨日練習してきました。若い頃大好きだった、RCサクセションの素晴らしいバラード”「スローバラード」。トミの話を聞く前だったので“悪い予感のかけらもないさ”で涙ぐんでしまった。“市営グランドの ちゅーうーしゃじょーーーー”って、素晴らしく美声。
“こないだ録ったばかりの新曲のさわりを聴いてください。大人になって、…まあ、やってくかって、そういう曲です”「ココロをノックしてくれ」エレキ弾き語り。“この曲のレコーディングのときに鹿野さんが雑誌の取材で来てくれて、鹿野さんお菓子食ってましたけど、楽しかったです。今日も盛り上げてくれてありがとう”テンポの良い、ノリの良さそうな曲でツアーで聴くのが楽しみ。
“30歳くらいで、これからどうやって生きていこうかと悩んでいるときの歌”「漂う人の性」。アコギ弾き語り。演奏がシンプルなので宮本さんの声が良く聞こえ、アカペラで聴きたいという欲求を少し満たせた。“エブリシングそう!”で、“のーぼりくるー”と一緒に歌いたくなったがぐっとこらえる。
石君、成ちゃん、キーボードのサニーさん、ギターの藤井さんが登場。トミの代わりに打ち込みで始まった「大地のシンフォニー」の歌い出しが“旅はーまーだー”となってやり直し。石君に“打ち込み係、もいっかいお願いします”と言ったような。高音がつらそうだったが、一音を丁寧に、大切に歌う。白シャツのボタンを2,3個飛ばしたのはこの曲だっただろうか。全身に力が入りまくっていて、いつの間にかこちらも手がグーになっていた。石君、成ちゃん、サニーさん、藤井さんは一旦退場。宮本さんはふらふらで息が上がり、休憩かたがたこの冒頭に書いたトミの報告があった。
さらに新曲「七色の虹の橋」はアコギの弾き語り。思い出と未来を愛おしむように、穏やかな、真っ直ぐな声で歌う。可愛らしい歌詞。
“待ち合わせはいつも古本屋”
“世界で一番幸せだった二人”
“セピア色じゃない七色の虹の橋”
“ボードレールの「パリの憂鬱」”
“誰の人生もマスターピース”
藤井さん再登場。宮本さんと藤井さんのエレキ2本で演奏された「我が祈り」。スクリーンに写る形相が破壊的。ずっと白目を剥いて歌う。よく分からなかったけど、たぶん、すごくかっこいい曲のような気がした。予備知識なしでライブで「悪魔メフィスト」を聴いたらこんな感じだろうか。
「男は行く」は去年のツアーファイナルの最終曲、「待つ男」のように凄まじかった。石君と成ちゃんに“前に出て弾け”と。“男よ行けーーーーー!!!!”“サンキューエブリバディ また会おう!”で終演。
結果的に特別なソロライブということになったので、行かない予定が急遽参加することにした。いろいろとすごかった。
9曲に想いを込めた宮本さんのライブ、その余韻のまま帰途に着く。
No. | 曲名 | 回数 |
---|---|---|
1 | 今宵の月のように | 25回目 |
2 | 悲しみの果て | 36回目 |
3 | スローバラード | 初!! |
4 | ココロをノックしてくれ | 初!! |
5 | 漂う人の性 | 4回目 |
6 | 大地のシンフォニー | 初!! |
7 | 七色の虹の橋 | 初!! |
8 | 我が祈り | 初!! |
9 | 男は行く | 9回目 |
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