エレファントカシマシDB 2012/10/14(日) 日比谷野外大音楽堂 ちゃーこさんのライブレポート

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ちゃーこさん

B列の最後尾、舞台に向かって右側(いつもで言うなら石君側)にて。
舞台上にはほとんど何もなくて先生がアコギ1本で2~3曲歌う、というのを想像していたのですが、
実際はキーボード、ドラム、ベースが見え、ギターもある様子。
いつもかかっている開演前の洋楽は無し。会場は本当に満杯という感じでした。

毎回必ず10分遅れて始まるライブですが、今日は時間ぴったりに黒ジャケット、黒いシャツの先生登場!
いつものように男椅子の背もたれに腰を下ろし、座るところに片足を乗せて「夢のちまた」。
変らぬ歌声ですが、歌い方はいつもなら声を張り上げてガーッと歌うところを裏声で丁寧に歌っておられました。
ひと声聴いて安心するやら感動するやらで1曲目から涙。

歌い終わってから病気の説明と謝罪。
「びっくりさせちゃってすみません。9月1日に『あれ?左耳に水でも入ったか』って思って」
最初は大したことないと思って、日曜日だったけどお医者さんちゃんとやっていて、
「女医さんだったんですけど『それは突発性難聴ね(女医さんの声マネで)』って言われて」
ステロイドで次の日ちょっとよくなったんだけど、その次の日また聴こえなくなって、更に耳鳴りがすごくて、あわてて大きな病院に行って聴力検査したら前日よりずーっと悪くなっていて、
「お医者さんに『宮本さん、突発性難聴の場合はこんなに悪くならないんですよ(お医者さんの声マネで)』って言われて」
次の日検査したら前日よりまたもっと悪くなっていて、補聴器つけても聴こえないくらいですよと言われ、「入院しましょう」ということに。
「俺は身体は細いけど健康自慢だったから入院なんて初めてで「ええ~っ」ってすごい驚いちゃって」
「そのあとすぐ「手術しましょう」ってなって、、、ちょっと寒くない?!」
(笑)その展開について寒がっているのか、会場が寒いといっているのかわかんなかったですが。

途中途中で「話し長い?もういいか」と止めようとしたりして、見ている方は「いやいやいやいや続けて下さい」みたいな感じになってました。
多分ここまでは1曲目の後で話して下さったんだと思うのですが、その後も曲が終る毎に「それでー」とその後の経過とか思ったこととか色々話して下さいました。
「手術のときは喉に管を通すので苦味を感じなくなったり、声が出なくなったり(!!)する可能性があるけど、生命第1でやりますって言われて『・・・はい!』って。色々覚悟しました」
「手術した後、何か腰が痛くなって、『先生、腰がいたいんですけど』って言ったら『有り得ない!』って・・・。俺も病気に酔ってたみたいで。」
「俺もおかしいと思ったんですよねー。4月からマラソン始めて、7月からは禁煙して、何か弱ってた・・・のかなあ(弱ってきたのを無意識に感じてマラソンしたり禁煙してたのかも、というふうに解釈しました)」
「休むタイミングって難しいんですよね。でも休んで、いいこともあって、声が良くなりました(照れながら)」

歌は、まだ思いっきり大きな声でワーッと叫ぶのは控えている感じでしたが、伸びのある、豊かな声は健在でした。
「悲しみの果て」、「約束」、本当に本当に素晴らしかった。
「友達を呼びます」といって蔦谷さん、昼海さん登場。「リッスントゥザミュージック」。蔦谷さんの、歌に寄り添うようなピアノ、いつも通り控え目なミッキー。
「月の夜」、「うつらうつら」。野音らしい選曲。弾き語りのこの歌達は美しかった。
「見果てぬ夢」。「これも浮世と生きるなら 生きてくのなら 笑顔たやさず行くもいい 行くもいい」という歌詞が染みる。
「涙を流す男」、「おまえには今の俺の気持ちわかるまい 俺は何も失ってなどいない」というような歌詞があって、これもジンときてしまった。
そしてなんと弾き語り「花男」!ニタリーニタリーと策士ども!!この歌ばかりは、いつも通りの歌いっぷり。「さ・よ・お・な・らー!!!」
興奮冷めやらぬ中「俺達の明日」。これはほんとに声がよく出ていました。今まで聴いた中で一番かもと思うくらいでした。
「なんかこの歌いい歌だなー。と思って」と先生も自画自賛。客席との一体感を感じるそうです。
再度「友達」蔦谷さん、昼海さんを呼んで「笑顔の未来へ」。「あなたが望むなら俺はいつでも大見得切ってかっこよくいたいと思っているよ」、ファン全員に向けて歌ってくれていると思いました。

どこかの曲(「月の夜」だったか?)が終ったあと、雨がぼつぼつと降ってきて観客が雨合羽を着たりフードを被ったりするのを見て、「雨降ってきちゃった?」と心配そうに仰って、「どうしようか?」ってお客さんと後ろに控えてた丹下さんに聞くのです。
みんなが濡れちゃうからもう止めた方がいいかな、と思われたらしく見えました。
こちらとしては「いやいやいやいやこちらが濡れるのなんて本当に気にしないで!」というところですが、先生の身体のことを考えると、不用意に「大丈夫ー。もっと歌ってー」とも言えず、微妙な空気に。
そのあと、どれくらい雨降っているのか気になったようで、先生が舞台の前の屋根の無い部分まで出てきて、そのときもこちらとしては「ホントに大丈夫ですからそんな濡れたりしなくていいですからー!」って感じでした。
先生は「こんな感じでずっとやるだけなんで、もうほんとにいいですからね(帰ってもいいんだよって感じ)。後で古い友達も出てきますけど」とこちらをずっと気にかけて下さってました(涙)。

そして最後の最後にエレファントカシマシS全員登場!
バンドの音が鳴った瞬間、「あーやっぱり大好きだー!」と思いました。
先生は左耳を押さえ、モニタに右耳を向けて一生懸命音を聴きながら歌っているようでした。
ここまで、ほんとに耳が不調なのかと思うくらい素晴らしい歌を聴かせて下さっていたけれど、やっぱり大変な病気をされたんだと感じました。

「爆音はまだ怖いのでライブはしばらくできないけど、でも必ず戻ってきます!」という力強い言葉を下さって(これは歌う前に仰っていたのかも)、「また会おう」と去っていかれました。
そのあとのアンコールしたいけどしてはいけないような、でもしないのもどうかという、会場1/3くらいのアンコールの拍手。。。
でも、誰も帰ろうとはしていませんでした。
「これで終わりです」のアナウンスの後に大歓声と拍手!素晴らしいお客さん!ああ、いいコンサートだった!!

今年も野音に来た!と心から思うことができました。

先生はずーっとこちらに向けて「ごめんなさい」と「ありがとう」を言い続け、自分のことについてはなるべく深刻にならないように面白おかしく話しているように感じました。
「身体は全然元気なんですよ」、「まあこんな感じで歌えるんで大丈夫なんですよ」と・・・。
本当に素敵な人でした。

No.曲名回数
1夢のちまた3回目
2悲しみの果て46回目
3約束3回目
4リッスントゥザミュージック13回目
5月の夜4回目
6うつらうつら4回目
7 見果てぬ夢初!!
8 涙を流す男初!!
9花男11回目
10俺たちの明日35回目
11笑顔の未来へ29回目
12 ズレてる方がいい初!!


持帰り用体験回数(コピーしてご利用下さい)


持帰り用セットリスト(コピーしてご利用下さい)

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