洋楽のテイストをエレカシも強く意識しはじめたのだな。そう強く感じた。しかし、歌詞はepic時代を彷彿とさせるような私小説の世界。このギャップの混在にくらくらした覚えがある。epic時代の私小説的文学ロック、cannion時代の叙情溢れる歌謡ロック、そしてガストロンジャーで切り開いた再びの攻撃性と洋楽にも似た歌い上げない乾いた曲調。それがここではうまく混じり合って混沌を描き出している。とにかく、バンドとしての行く末やロックのあり方などを葛藤していた様子が、如実に現れている。しかし楽曲は洋楽然としている。とにかく、ライブバンドとしてのいきおいを取り戻した1曲である。一言一言が、決めゼリフとして成立する。そんな密度が『DEAD OR ALIVE』の楽曲の歌詞にはある。