ろくたろうさんの『理想の朝』の感想 |
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絶望の末に見つけた希望を、育んで出来たような曲だと思います。少々マニアックな話ですが、四柱推命(東洋の占い)の中に「胎」という十二運星があります。「胎」には、無の中に新しい命が芽生えたという意味があります。とは言ってもその命はまだ小さくて、大胆には動けず、心の中で理想を膨らませている状態だそうです。運勢のバイオリズムの出発点です。「理想の朝」は人生の再生を歌った、やさしい希望の曲です。 |
↑コメントを修正する。 Amend Date:2010/02/25 (木) |
Entry Date:2010/02/25 (木) |
まりこさんの『理想の朝』の感想 |
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子供の頃はきっと「自分はあと何年精一杯生きられるだろう」とか「ぼくはどこまで行けるのだろう」とか「今日もまた働くのか」など考えないから、退屈だったのだと思います。そんな少年時代を懐かしく思いつつも、大人としての今の生活ももちろん愛してやまないのです。それが理想の朝なんだと思います。 |
↑コメントを修正する。 Amend Date:2006/09/09 (土) |
Entry Date:2006/09/09 (土) |
普請虫さんの『理想の朝』の感想 |
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傑作である。曲といい、歌詞といい、歌唱といい、成熟した大人の歌として完成されている。自分の幼き夏の日と、今の「おじさん」の自分とがオーバーラップし、しかし理想を忘れまいとするすがすがしい気持ちがそこにある。エレカシに前向きな歌は数あるが、これほどさわやかな歌は未だかつてなかった。曲のイメージとしては「イージー」(過去の自分を見つめるまなざし)や「平成理想主義」(理想を棚晒しにする眠れる人を叩き起こす)のそれに重なるところがある。ライブで耳にしたときはやや滑稽な印象を受けたが、スタジオ版として静謐に歌われてみると、この曲のよさがわかる。この曲は歌詞アレンジともに新春ライブと異同がないように思われる。私の予想では冒頭曲になるのではないかと考えていたのだけど、外れてしまった。 最近のアルバム・リリースに伴うインタビューで、宮本は自分の生活パターンが夜型から朝型に移行したことを作風の転機のひとつにあげている。朝起きてから歌詞や曲を作り始める。そうしたことも、「理想の朝」のイメージを作っているのかも知れない。前作の『風』や前々作の『扉』が夜を描いた作品だったことと対照するとそのことがよくわかる。「枕元でゆうべ読んだ本が破れてるぜ」という歌詞は、「ディンドン」の中の、夜の読書の時間からイメージを受け次いでいる。そして、自分の書学による思惟を頭でっかちであると打ち破る、そんな隠喩なのではないか。 そして、「怠け者が目を醒ます」エンディングがドラマティックである。最後の一文で曲を大転換するやり方は「必ずつかまえろ」 で取り入れられた手法である。 |
↑コメントを修正する。 Amend Date:2006/04/13 (木) |
Entry Date:2006/04/13 (木) |