普請虫さんの『無事なる男』の感想 |
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当たり前の家庭生活を送っている父親と息子の奮起を描いた、「男」シリーズの中でも異色な作品。『5』の中で唯一フィクション色の強い、狂言回し的な歌詞世界が展開されている。サビの「こんなもんかよ。こんなもんじゃねえだろうこの世の暮らしは。もっとなんだか、きっとなんだか、ありそうな気がしてるんだ」。この歌詞は、ごく当たり前にどこの家庭にも存在する悲憤だ。ありがちな光景のありがちな悲憤。革命でもなく、皮肉でもなく、よくあるつぶやきの中の克己。満足してたまるか。I can't get know Satisfaction! |
↑コメントを修正する。 Amend Date:2007/06/16 (土) |
Entry Date:2007/06/16 (土) |
土方歳三さんの『無事なる男』の感想 |
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「仕事して恋愛して、そのうち年とって死んじゃう」ことに、「おい、ちょっとまてよ?そんなもん?」「もっとなんかあんだろ?」とだだっ子のように疑問符を投げつけた歌。「悲しみの果て」に出てくる「悲しみの果てにある素晴らしい日々」という歌詞でも同じことを言ってるのだと解釈していますが、だいたいそんな「何か」がないかなぁって言うのはたくさんの人が思ってることで、潔癖症の宮本は、そんな風にどこかでは思いながらも「いい仕事持って、いい家庭を築けば、それ以上の幸せはありません」というふうに振舞ったり、実際口に出したりする人達に向かって「確かにそれはそれで重要だけど、そうゆうこと思うだろ?」と叫んで化けの皮を剥がさずにはいられなかったのでしょう。アルバム「ライフ」なんかではそれは「ある部分ではあきらめて受け入れていかないといけないもの」というようなニュアンスの事も歌っていますが、2つどちらとも宮本の本音であり、それと同時にほとんどの人間にとっての本音なのではないでしょうか?そしてそこまで正直に歌った宮本はやっぱり凄いと思う。 余談ですが、主人公はエレカシ宮本をモチーフにしたっぽい新井英樹の漫画「宮本から君へ」(超オススメ)の中で主人公が「無事なる男」っていう本を読んでいたシーンがあって、見つけた時はかなり嬉しかったです。それだけ。 |
↑コメントを修正する。 Amend Date:2004/01/22 (木) |
Entry Date:2004/01/22 (木) |