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私の初エレカシコンサート。それまで『新しい季節へキミと』『STARTING OVER』『昇れる太陽』のCDを持っていたけどCD止まりでした。『悪魔のささやき~』のCDを購入して、そこにライブ情報が載っていて、ライブに行ってみたい気持ちがふつふつと湧いてきて、恐る恐るポチッたのでした。悪魔ツアーの大阪初日でした。ロックコンサートなんて行ったことなくて、超ドキドキしながら臨みました。皆怖かったしたらどうしよう(笑)なんてね。でも全然そんなこと無くて。エレカシは恰好良くて知らない曲がいっぱいで。特に〈珍奇男〉に!?!?!?。衝撃でした。これは初期も聴かなきゃと決意を新たにしたのでした。それからエレカシの全CDを大人買いしたのは言うまでもありません!
まず、金原ストリングチーム入場。まさかのチゴイネルワイゼン!そこから〈3210〉と渾然一体となって始まった2016新春コンサート。ああ、ミヤジはクラッシックも好きだったな~となんだか嬉しくなった。金原さんもこれは緊張したんじゃないだろうか(生で弾いてたのか定かじゃないけれど)。 だいたい、ライブが1日限りであろうと2日連ちゃんであろうと、ミヤジが一つ一つ手を抜かず全身全霊なのはもう判っていたので、この日東京国際フォーラム2日目、喉の調子はどうだろうと心配していた。 〈脱コミュニケーション〉。昨日もこりゃ全てを使い果たしたな、と思わず笑ってしまった。そうでなくちゃ! 喉の調子は少し酷使したように思えたけど、でもそんなことはライブが進むにつれて、気にならなくなった。というか、なんなの!上り調子で良くなっていく。 1部は主にNewアルバム『RAINBOW』から。 聞くたびにその哲学的な歌詞に打たれる〈あなたへ〉。初聴きの時は、難解で軽い拒否反応さえ覚えた(笑)けども、ミヤジも言っていたが「ここにきて完成形を見ました!」。本当に聴いてる私たちにも曲というものは生もので、自分の中での理解も感激も、時がたつにつれ変化していくものだと痛感させられた。曲の持つ本来の意味が伝わった気がして素晴らしかった。 だからエレカシの曲は食べにくいで終わらせてはもったいないのだ!← それから私は個人的にこのアルバムの中では〈なからん〉が一番グッときていたので、ライブではどうなるか楽しみにしていた。アルバムの中のストリングスでは泣いてるような叫んでいるようなロングトーンに被るミヤジの絞り出すような「なから~ん!!」。ミヤジのファルセットと唸るような地鳴りのような声の落差。そして「愛の戯言も」の甘い囁き。この楽曲はミヤジにしか歌えない。天才。ライブでの〈なからん〉は少しアレンジが変わってスケール感が増していた。その分心臓の片隅をつねられるような感じはなかったけれど、会場全体に覆いかぶさるような迫力があったと思う。 それから今か今かと焦らされた〈3210〉からの〈RAINBOW〉。もう!(憤)曲間の「キャー!」は頂けない。そこが残念だったけれども、この曲はもうメンバー全員が恰好良かった! 2部は〈I am happy〉から。ミヤジが「お正月らしく…」みたいな事を言っていたけど、歌詞は辛辣で痛快で(でも死んじゃうのよ~♪)って「お正月」らしさはどこ(笑)?でもIam happy!ノリノリで踊れた。それでいいじゃないって事かな。後はユニバーサル期の名曲たちを絶好調に謳い上げた。〈桜の花舞い上がる道を〉はいつ聴いても私を持ち上げてくれる。 皆さんが泣けたという〈曙光〉と(偶成)のレポは私が口を出すのもおこがましい気がする。もう聴けただけでも幸せですと、両手をあわすのが精一杯だった。 次の日仕事があったため、泣く泣く〈友達がいるのさ〉が終わった所で後ろ髪引かれて禿げながら会場を去らざるを得なかった。〈風に吹かれて〉が聞きたかったな。 新春コンサートとして、4回連続で参戦している。初参戦の2012渋谷公会堂(c.c.レモンホール)の時を思えば、年々大規模になっていってるので、嬉しい反面だんだん偉大になっていくエレカシに多少寂しさもある。そして今回特に、『RAINBOW』で路線が2つに分かれた気がしてエレカシはどうなっていくんだという気持ちも持ちつつ聴いていた。 私は『STARTING OVER』の分岐点のファンの戸惑いを知らないが、アレンジャーが変わるということはこういう事なのかもしれないと思った。それをエレファントカシマシとしてやっていく以上私はエレファントカシマシと共に生きる。そういう性なのだ。恰好良くてもダサくても私を掴んで離さない限り、共に生きるのだ。大いなる星に導かれてしまったのだから。そして私もいつか誰かの花束になれるように己の全部使い果たせたらな。