久しぶりの対バン・イベント参加で、さらに6バンド中5番目の出場だった。ほかのバンドが熱の入った演奏をしていたためか、それに影響されたように熱のこもったライブになった。この日の宮本氏は歌手モード。あまりギターを長く手にしなかった。そのかわり言葉をかみしめるように歌い、出場バンド中でも出色のできばえを見せた。セット・リストは見ての通り、ベスト盤+『町を見下ろす丘』という内容でサプライズはなかった。最近のエレカシはこうしたイベントでは、全部新曲とか、全部仮歌とか、あるいはEPIC時代の曲ばかりとか、そういう濃い内容のライブは展開せず、比較的知名度のあるキラーチューンで盛り上げようというサービス精神に満ちている。そのためか、出場バンドのなかでも1番の盛り上がりどころであった気がした。どの曲もやりなれているとあって、大きなミスもなく、2番の出だしを間違えた「シグナル」以外はとてもいいパフォーマンスのように感じた。宮本氏のモニターが聞こえづらかったのか、途中でマイク音量を上げさせたため、演奏よりも歌だけが不自然に前に出たきらいがあった。男椅子やアコースティックギターが用意してあったので、「珍奇男」を期待したが、今回はやらなかった。しかし「やさしさ」はいつもどおりの名曲ぶり、また「I Don't Know たゆまずに」が今回のセットの中ではいちばん心に残った。ラストの「ガストロンジャー」で、石君に「チューニング違うけどそのままやるぞ」と無理矢理はじめたものの、「そのままでできるわけないでしょ」とやっぱり演奏を止めてギターチェンジを促す。自らそれでいいと言って、にもかかわらず突っ込みを入れる、宮本氏のイタズラごころ溢れる演出でした。マイクコードが短かったので、いつものようなコードの絡まりがなく、マイクスタンドの右往左往もなくスタッフが一度もコードをほぐしに来なかった。それが一番のサプライズかもしれない。
No. | 曲名 | 回数 |
---|---|---|
1 | 地元のダンナ | 2回目 |
2 | 悲しみの果て | 12回目 |
3 | デーデ | 9回目 |
4 | 今宵の月のように | 7回目 |
5 | 男は行く | 3回目 |
6 | シグナル | 4回目 |
7 | 今をかきならせ | 2回目 |
8 | I don’t know たゆまずに | 2回目 |
9 | やさしさ | 5回目 |
10 | ガストロンジャー | 9回目 |
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