エレファントカシマシDB 2007/01/07(日) ZEPP TOKYO 普請虫さんのライブレポート

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普請虫さん

今年の新春コンサートはセットにやや不満が残る内容だった。
すでに書き込まれたレポートにもあるとおり、フェス用のセットに『東京の空』『町を見下ろす丘』を足した内容で、野音のライブ同様にファンをうならせるセットを毎回組んでもらえる新春ライブとは思えない、聞き慣れた曲ばかりのセットになった(ただ、タバコを減らしたミヤジの声はただならぬ響きを持っていた)。
キャニオン時代の楽曲を意識的に多くピックアップしているところに、昨年同様に歌手モードの宮本がいることを強く感じた。再後半のアンコールで披露された新曲「俺達の明日」もまたその延長線上にある曲調で、前向きな歌詞の応援歌であった。「俺達の明日」は曲調がなじみやすくポップで悪くなかったけれど、歌詞にいつもの輝きがなく、新鮮なおどろきがほとんどなかった。友を思う歌であれば「友達がいるのさ」のが数倍すばらしい出来映えである。
U2のボノに関連させて、稼いだミュージシャンが急に寄付やチャリティに走る行為を皮肉ったのは、とてもミヤジらしい視点で面白かった。…が、野音の核兵器をめぐる発言にくらべると、やや芸能マスコミ的な揶揄に近い印象を受けた。むしろ安部晋三内閣の印象や、昨年末に駆け込みで処刑されたサダム・フセインに関してひと言あると、もっと興味深かったかもしれない。
セット自体が去年1年間通してよく聞いた曲ばかりだったので、新鮮味にかけるところはあったけれど、ミヤジの喉の好調は光った。音響はやや深みにかける薄い感じがした。石君のコーラスは貴重だった。「星の降るような夜に」でも、ひとりでよくコーラスをつけていた。
最近、やりなれた楽曲を中心にしたセットが多いのは、やはり昨年年初に病に倒れたトミを慮ってのことではないかと推測する。やりなれない曲はたたき込みが必要だし、新曲をやるにしても、過度なストレスは病後の身体によいはずもない。しばらくはベストアルバム的なセットで我慢するしかないのかもしれない。
マイクスタンドのクリップからマイクがずれ落ちそうになる場面が何回かあって、それをあえて直さず、落ちそうなマイクに合わせて体勢を変えているミヤジの姿が子どもっぽくおかしかった。お茶目である。
次のライブ予定は春の野音になるのか?
春の野音がピンとこないのは私だけだろうか?

No.曲名回数
1今宵の月のように8回目
2悲しみの果て14回目
3明日に向かって走れ3回目
4孤独な旅人4回目
5風に吹かれて7回目
6珍奇男5回目
7デーデ11回目
8誰かのささやき3回目
9甘い夢さえ2回目
10星の降るような夜に3回目
11I don’t know たゆまずに3回目
12シグナル6回目
13地元のダンナ4回目
14四月の風5回目
15未来の生命体2回目
165回目
17今をかきならせ3回目
18なぜだか、俺は祷ってゐた。3回目
19花男7回目
20so many people3回目
21ガストロンジャー11回目
22 俺たちの明日初!!


持帰り用体験回数(コピーしてご利用下さい)


持帰り用セットリスト(コピーしてご利用下さい)

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