エレファントカシマシDB 2011/09/17(土) 日比谷野外大音楽堂 トルツメさんのライブレポート

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トルツメさん

夕暮れどきの日比谷公園はイベントで大賑わい。人混みをすり抜け一直線に野外大音楽堂へ。
成ちゃんのベースから始まった。トミのドラムが静かに続き、金髪石君のギターが重なって、イントロの16小節目が終わるころ、短髪白シャツの宮本さん登場。4人の「歴史」。挨拶がわりの機嫌が良さそうなハミングが聞こえた。
“旅、旅へ…”で「孤独な旅人」。意味もなく野音だなあと思う。“旅へ行こうぜー!新しい旅へよう!”

“エブリバディこんばんは、知恵を絞っていろんな曲を用意してきました。気楽に最後まで盛り上がってくれ!”
“ちょっと古い、「悲しみの果て」”この曲って古いのか。間髪入れず、全部現在進行形だと言わんばかりに「ふわふわ」に持っていく。“ダダダダッアウッ、ワンツースリーフォー、イエーーーー、うるせえオイ、だまれこのぼけナス、オメェ、オレに命令するんじゃねえ!!!”…ドキドキ。
“オレと石君のギターを聞いてください”“勉強だ!勉強勉強!”来た。「勉強オレ」!大好きだ。そして「無事なる男」。“笑っちゃいました。良いこと言ってるなと思って”のあと、「太陽の季節」が続く。どう気楽に聴けばよいのか分からない。しばらく4人のみで怒涛のセットリストが続き、最初の発言の紳士っぷりとの乖離を見る。まだまだ飛ばす「うれしけりゃとんでゆけよ」。この曲も大好きです。全部好きです。タイミングは忘れたけど後ろの方から男性の声で「大好きだあーーー!」と聞こえた。その気持ちものすごくよく解る。

はじめて見る、金属でピカピカのドブロギター。“当時のレコーディングでエンジニアの寺田さんに借りました。再現したくて”ということで「月夜の散歩」。金属質なんだけど、叙情的でとても印象的な音だった。“昔はよく散歩しましたねえ。でも都内だと昔ほどは歩かなくなっちゃいました。なんで見るもの聞くもの全部あんなに美しかったんでしょうねえ。度肝抜かれて、お弁当持ってね。美しさは変わらないんでしょうけど。見る人の邪気が漂っているのかもしれませんね”(←記憶力の方がアレなのでニュアンスで受け取ってください)など、親しげに語りかける。場内もリラックス。
“野音はやっぱり風が気持ちいいですね”弾き語りコーナー2曲目は「サラリサラサラリ」。弾き語りは鈴虫との共演が美しい。
“オレは一体何者だ…アーーーーーー!!!”まったりした場内を劈く雄たけびで始まった「ラストゲーム」。ここからエレファントカシマシエスだっただろうか。あまり覚えていない。
「Tonight」の動きがなかなか見ものだった。パンッと1回頭の近くで手を叩き、身もだえ。形容が難しい。“ワン、ツー、スリー!”お客さんの手があまり上がらないのは日比谷ならではだろうか。なんかもう、意地みたいに手を上げるのを我慢した。
“秋と言うには暑いけど、虫もいて、強引に、秋ですよね。秋になると優しくなったり、切なくて、憂いを感じたりします。憂いの上に、1人単身赴任でニューヨークに行って作った曲です”「秋」。ニューヨークに行ったと何回言うんだろう、と思ったら“余計なこと言っちゃったかなあ”と。次に続いたのは、イントロで“キャー!”と黄色い声が聞こえた「ハローNew York!」。最後は身をよじって声を絞り出す。
「風に吹かれて」、身振り手振りで届け!と力強い。最初の音が蔦谷さんのキーボードから美しく響いた「翳りゆく部屋」。この辺からスーパーマンの宮本さんにも少し疲れが見え始める。「明日への記憶」。“へやにたどりーつき”って巻き舌になってますよ…。“駆け抜けてきました、野音。一生懸命聴いてくれてありがとう”ありがとうと、何度も繰り返す。
“終わりと始まりは同居していて…”「新しい季節へキミと」。「男は行く」。大丈夫ですか、アンコールまでに全部使い果たしてませんか。でもそれが本来の姿かもしれないなあ。

アンコールは黒シャツで登場。“優しさいっぱいのこの会場の雰囲気は一体なんだろう、ありがとうエブリバディ!”人は人を映す鏡らしい。“気楽に聴いてください”初めに優しく語りかけたのは宮本さんだ。野音だから?秋だから?優しくされて嫌なわけはないけど、あまり怒りを放棄されると逆に突き放された気になる。
「武蔵野」は、ツアーの戸田でじっくり聴いたのとは違う。上手く言えないけど野音の「武蔵野」だと思った。「生命賛歌」。序盤でギターを手放す。“死に絶えし人々の祈りありて…歴史!”と叫ぶ。
「幸せよ、この指にとまれ」、「友達がいるのさ」。フラフラだ。爆発的なパフォーマンスに気持ちの高ぶりをずっと詰め込むのはしんどいに決まっている。でも、“お前らがいるから、明日もまた出かけよう”と言ってくれた。

2回目のアンコール。限界よろしくで“行こうぜ、笑顔の未来へよー!”と最後まで歌いきる。お客さんの手がたくさん上がる。ベラベラとまくし立てた「ガストロンジャー」。表にも聞こえただろうか、“野音にお集まりのみなさま!イエーーー!!!”…限界を超えた。“全員ファイティングマンだ!男も女もファイティングマン!”で限界を超えたまま“オレを力づけろ!”と叩きつけて退場。

3回目のアンコール。しばらくマイクスタンドに頭を突っ伏す。“おなじみなんだけど、でもまあ夏だし、好きな歌、いつの日か輝くだろう溢れる熱い涙”「今宵の月のように」で終演。最後はギターがひっくり返って裏が表になっていた。何をどうしたらそうなるのだろう。あれっ?となるも弾くフリだけはするのが宮本さんらしい。

45歳、いくら宮本さんでもそろそろキツイだろうか。ちなみに腹筋と背筋は継続されているのだろうか。声が出にくそうだった。身体的に衰えたところでスーパーマンには違いないし大好きである。今後ともよろしくお願いします。かく言う私はメンバーより10歳も若いくせに長引く残暑により夏バテである。情けない。石君がまぶしいくらいに金髪で肌がますます白くて、やけに若々しかった。

No.曲名回数
1 歴史初!!
2孤独な旅人2回目
3悲しみの果て33回目
4 ふわふわ初!!
5 勉強オレ初!!
6 無事なる男初!!
7太陽の季節3回目
8 うれしけりゃとんでゆけよ初!!
9月夜の散歩2回目
10 サラリサラサラリ初!!
11 ラスト・ゲーム初!!
12Tonight2回目
13 秋-さらば遠い夢よ-初!!
14 ハローNew York!初!!
15風に吹かれて11回目
16翳りゆく部屋6回目
17明日への記憶13回目
18新しい季節へキミと18回目
19男は行く8回目
20武蔵野5回目
21生命賛歌5回目
22幸せよ、この指にとまれ18回目
23友達がいるのさ7回目
24笑顔の未来へ24回目
25ガストロンジャー25回目
26ファイティングマン24回目
27今宵の月のように24回目


持帰り用体験回数(コピーしてご利用下さい)


持帰り用セットリスト(コピーしてご利用下さい)

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