家に居ても落ち着かず、一日中グレーの空と冷たい空気の日比谷に早々と到着。
時折に顆粒みたいな雨がパラパラと降ったり薄明るくなったりと、こちらの気持ちが全部バレてるような天気だと思った。
縁あって譲って頂いたC席後方。会場照明がゆっくりと点き、舞台そでに人影がいくつか見える。帽子のシルエットで、その1つは成ちゃんだと分かった。(追記:DVDで観直したら他人の空見でした。お恥ずかしい…)
ミヤジのみで登場した一曲目は野音らしい「夢のちまた」。あぁ、野音だ。
高音にいつもの力強さはないにしても、綺麗で誠実さの伝わる深い声だった。裏声使いに何とも言えない気持ちが込上がる。
その後といえばもう砕けたように安心した。これまでの経過をサクサクと話している姿にどれだけホッとしたか。
最初の症状で、水が入ったみたいな感じであれ?ってなってドンドンやったという状況を軽くジェスチャー。
想像して少し可笑しくなった。結構激しくやったんじゃないかと思って。笑いごとではないけれど。
そして腰が痛いの訴えに主治医の「ありえない!」のくだりに爆笑。肩の力の抜けた、素直で親しい人に話すような話し方だった。「元気そうでしょ?」や「ごめんね。」の言い草が優しいのなんの。
これを切っ掛けに、思いのほか冷静、というかしっかり集中して聴けた。
こんなに彼の弾き語りを沢山聴く機会なんてそうそうない。それに少し前からギターを習い始めたこともあって、個人的には更に貴重だった。それで今更ですが弾いて歌う姿を見てミヤジはなんて器用なんだと思った。今まで何かにつけて不器用だとか表現してて、ごめんなさい。秋の引き締まった空気も手伝ってか、アコギの音が何時にも増してキラキラと聴こえて素敵だった。
やさしい「悲しみの果て」も印象強かった。
そんな調子で今日は落着いたトーンで終わってゆくのか思っていたところ、「涙を流す男」のあたりからなんだかパワフルに。
力溢れる「花男」が素晴らしかった。こんな状況でもブワーーっとだだ漏れるミヤジ節に絶句。
ラスト全員揃っての「ズレてる方がいい」。あぁ、やっぱり揃ってこそがエレカシだと痛感。
いつもより控えた音でも、何度も左耳を押えたり、体を石くん側に向けておかないと調子が良くないようで、やはり耳は辛そうだった。
バンドで思いきり演奏できる日が近いことを切に願います。神さま、仏さま、どうか!
全員が立ち去り、開演から点いてそのままだった照明がゆっくりと落ちた。
慣れない状況のなか拍手が続く。が、アンコールを望む拍手とは少し違う拍手。終わりを告げるスタッフの一声で一斉に大きく温かな拍手が沸き、今年の野音が終わった。生涯忘れられない一夜だ。
No. | 曲名 | 回数 |
---|---|---|
1 | 夢のちまた | 初!! |
2 | 悲しみの果て | 21回目 |
3 | 約束 | 4回目 |
4 | リッスントゥザミュージック | 6回目 |
5 | 月の夜 | 2回目 |
6 | うつらうつら | 3回目 |
7 | 見果てぬ夢 | 初!! |
8 | 涙を流す男 | 初!! |
9 | 花男 | 5回目 |
10 | 俺たちの明日 | 15回目 |
11 | 笑顔の未来へ | 11回目 |
12 | ズレてる方がいい | 初!! |
持帰り用体験回数(コピーしてご利用下さい)