エレファントカシマシDB 2016/01/05(火) 新春ライブ2016 東京国際フォーラム ホールA たわらがたさんのライブレポート

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たわらがたさん

エレカシの新春ライブに連日参戦できる幸せ。一曲め『脱コミュニケーション』の「窓の外拡がる…」「泣かないでbaby…」の声で、良いライブになると確信。悪魔ツアーの頃、こんなによく声が出ていた脱コミはなかったと思う。『悲しみの果て』冒頭のジャジャッジャジャ!も見事にピシリと揃っていた。昨日はなんとなくココがぐしゃりとしていて、ちょっと本調子じゃないのかな?と感じたが、今日はコンディション良さそう。『あなたへ』素晴らしい歌と演奏。「すごく思い入れがあって。丁寧に歌いました。今日が完成形のような感じです!」とおっしゃっていた。このホールは、バンドとストリングス全体の立体的な音のダイナミックさと、今の宮本先生の「声」の魅力が、くっきりと研ぎすまされた形で味わえる。『なからん』の、まっすぐ深遠まで突き通る透明な声よ。こんな美しいファルセットがこの世にある?やっと今、宮本さんがご自身の法外すぎる才能をハンドリングして形にできているのかも、などと思った。『昨日よ』前日に引き続き名演。初めてライブで聴いた時は印象的な演奏に心奪われたが、拝聴する度に先生の歌ぢからの存在感が増している。演奏に対する信頼と安心感か、気持ち良さそうに裏声と地声を巧みに行き来させていた。いやーみやもっさんて、ほんっとに底なしに、うたがうまいな。そして『愛すべき今日』がとんでもなく凄かった!こんな凄い歌を聴かせてもらって、ひれ伏したいくらいの気持ちになった。『Under the sky』の前に「お正月…、でも今日は、平日…。こんなにたくさん、ありがとうー。エブリィバディー…」と、すごくきれいな高いファルセットで歌ってくれた。「東京国際フォーラムにお集まりのみなさん。雨の日も、風の日も、晴れの日も、ちょっと風邪引いたりなんかしながら、ずっとこうしてみんな、歩いてきたんだぜ。そうして今日ここに集まっているんだぜ!」の言葉も嬉しかった。そして今日も『偶成』が聴ける奇跡。「我々も今、ミッキーや村山さんという若い人たちに一緒に手伝ってもらってるんですけど。あと金原さんたちね。金原さんはあの、どう、同世代、なんだけど…」会場笑。「古い曲もいっぱいあって。そういう古い曲も、今の曲としてみんなの前で堂々と歌えるのが嬉しいです」とのこと。「昨日もやったんだけど、思い切ってやってみたら上手にできたんで、今日も調子に乗って、やろうかなと。若い頃、引きこもって…っていう言葉が適当か分からないですけど、部屋でうじうじ…まぁ若い時って半分ぐらいそんな感じかもしれないですけど。その頃に作った曲です」。この曲の圧巻すぎる魂の叫びには、感情とか感傷を超えた、もっと深い動物的な本能のところを鷲掴みにされ、ただただ涙が流れた。『リッスントゥザミュージック』は聴き慣れた発声法と違い、ソフトで潤った新しい声に感じた。金原さんの熱演にも惹き込まれました。『Destiny』は「バシッとかっこよく決まって、出来た時「新境地!」って感じですごく嬉しかった曲です。デスティニー、デスティニー。日本語にすると「運命」とかいう意味だそうです…なんてそんなのどうでもいいですか?ハッハッハ!」となぜか笑う先生。可笑しくて、曲の最中も苦しかった。終盤に至ってもまったく疲れを見せない先生の声。どんどん凄くなっちゃって怖いくらいだった。『ガストロンジャー』のラストもバシッと決め、『ファイティングマン』では、オフリードの宮本先生はますます自由に駆け回り、舞台右の客席脇へ出ようとしてライトか何かを倒してしまい、律儀に直しながら歌っていらした。最後ステージに戻ってくるのが間に合わず、もいっちょーと言いながら真ん中まで走り「ベイビー、ファーイティングマン!」とジャンプして決めました。絶好調すぎ。これがもし初日だったら翌日が心配になるなと思った。アンコールで「好きな人は好きな曲」と紹介した『友達がいるのさ』も嬉しい選曲。「立ち止まったっていいぜ、振り返ってもいいぜ、なんだって、かまわないぜー!」には胸が熱くなった。フィナーレは『花男』。最高潮の熱気の中、恐ろしく凄い声で力いっぱい歌う先生は、もはや化ケモノ化していた。最後も決まってドワァッと歓声。なんだ今日、決まりすぎ。かっこよすぎ。宮本さんはサンキューと手をあげ「良いお年をー!」さらに「また来年!」と言うので、観客から「えーっ!」と声が上がりつつも、微笑ましい雰囲気と満場の拍手と喝采の中、退場して行かれました。4日が「人間・宮本」が前面に出ていたライブだとしたら、5日はバンドやストリングスとの息も合って、やる曲やる曲決まりまくり、先生のテンションも上がって最後は化ケモノみたいになっていた。でも、4日と5日のどちらが「良かった」かと言えば、それは甲乙つけがたい。人間くさい宮本さんも、人間じゃない宮本さんも、どちらも素晴らしいから。今年の新春は去年のようにバリバリにセトリを変えてくる構成ではなかったけど、両日とも全く別の顔のコンサートを見せてくれて、やっぱり二日間参戦できて本当によかった。こんなすごいしあわせをもらって、きっと今年も頑張れる、頑張ろうと思いました。エレカシに会えて、エレカシの愛を浴びることができて、最高の年明けの二日間でした。

No.曲名回数
1脱コミュニケーション16回目
2今はここが真ん中さ!17回目
3悲しみの果て55回目
4デーデ18回目
5彼女は買い物の帰り道13回目
6あなたへ8回目
7TEKUMAKUMAYAKON4回目
8なからん6回目
9昨日よ3回目
10シナリオどおり3回目
11永遠の旅人3回目
12愛すべき今日5回目
13曙光3回目
14Under the sky3回目
15雨の日も風の日も5回目
1632103回目
17RAINBOW4回目
18I am happy3回目
19ドビッシャー男5回目
20めんどくせい5回目
21偶成2回目
22リッスントゥザミュージック21回目
23Destiny8回目
24桜の花、舞い上がる道を19回目
25笑顔の未来へ35回目
26新しい季節へキミと23回目
27ズレてる方がいい13回目
28ガストロンジャー49回目
29ファイティングマン43回目
30俺たちの明日37回目
31友達がいるのさ7回目
32風に吹かれて18回目
33花男9回目


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持帰り用セットリスト(コピーしてご利用下さい)

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