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昨日に引き続き2日連続の参戦。名古屋ではあまりないツーデイズ公演。 前列中央、前から2列目を陣取り登場を待つ。 珍しくほぼ定刻に登場。昨日とは違い、何やら『苛立ち』を持っている様に見えた。 1曲目「ハロー人生」でいきなり会場は揺れだす。 今日は音も歌もかなり調子がいいと感じた。そして、会場の雰囲気もとてもいいと感じた。 この曲の後かその次の曲の後かうる覚えだが、宮本が、あの『男椅子』を上段から力いっぱい踏みつけた。 椅子の座の前、向かって左側が傾くように曲がってしまった。『苛立ち』ではなく『怒り』を宮本が持っている。奴隷天国の頃の宮本とは違う『怒り』そんな感じがした。 「クレッシェンド・デミネンド…」のギターソロにかぶせる『アーアー 』のところは、若いころのような声が出ないのか、少し違うものの様に感じた。でも初めて聴くことができ、満足。 5曲目の「星の砂」は、4人の演奏を無視するように、宮本の歌は一人走って、4人はすぐに合わせだす。 という今までに聴いたことのない星の砂。そのせいか会場は異様な盛り上がりで、宮本がそれを受けて更に煽る。 凄まじい星の砂だった。 6曲目『悲しみの果て』は完璧だった。今まで30回以上はこの歌をライブで聴いているが、一つも手を抜かない、 そんな心を感じた気がした。 昨日の『悲しみの果て』でみせた、曲が終わった後に、裏声で歌ったラスサビのフレーズも初めてでとてもよかったが、 今日のは、本当に素晴らしい。この一言に尽きる。 7曲目「なからん」。出だしの高音は、少年の透き通った美しい声に感じ、サビは老いをむかえる男の叫びそのもので、 演奏も重く、美しく、この曲の完成版。そんな感じがした。 続く「Destiny」「愛すべき今日」も今まで以上に丁寧に熱く、そして優しい印象を受け、 「デーデ」でザ エレカシといった、いつもの雰囲気にたたき落とされた。 「DJ 」は昨日もとてもよかったが、この曲をあまりライブでやらない為か、会場の反応が昨日以上によく、 大人っぽい雰囲気に浸った感じがした。 「おかみさん」。宮本はハイテンションでも、雑になる事は無く、昨日とはちがうものを届けようとしているのか、昨日は弾かなかったギターソロの出だしを自ら弾き、全体をリードする。石君の弓を使ったジミーペイジばりの奏法も完成度が高く、富のドラムはパワフルで安定していて、やはり熱い。宮本の歌も含めて、ハチャメチャにならないおかみさんだった。 「リッスン 」「 マスター馬鹿」「 hungry」「風に吹かれて」「コールアンドレスポンス」の流れは『静』と『動』をうまく操られ、腕をあげて叫んだり、歌声をじっくり堪能したり、とても心地よい時間が流れたように感じた。 「RAINBOW」も今日は、激しさと丁寧さという相反しそうなものを見事にやりとげた。この表現はちょっと機械的に感じるかもしれないが…人間味あふれてのそれだと思う。 「生命賛歌」。ここで『怒り』の正体を出したのか、『オマエでっけぇな』の歌声は、まるで宮本の前に『オマエ』が見えているかのような。攻撃性と神々しさを持った叫びに圧倒された。 「笑顔の未来へ」は会場の大盛り上がりとは対照的に、宮本は冷静に伝えてる。そんな感じがし、新曲「夢を追う旅人」は、会場の人たちも楽しみにしていた感がでていて、腕をあげる人もたくさんいて、宮本も新曲を堂々と歌える喜びを歌声にして届けてる。 そんな感じに、じーんとしてしまった。 「俺たちの明日」。いつもどおり会場の照明がつき、全体がきらきら。会場にいる全ての人の気持ちを反映しているみたいで。 本当にいいバンドだなって改めて思った。 「ガストロンジャー」。宮本はかなり怖い顔つきで始める。会場はいつもどおり大騒ぎで、もみくちゃ状態。だが、宮本は何やら不満そう。『化けの皮をはがすこと…』のくだりで、 『いまだ、己の化けの皮』がはがせない。そんな感じが伝わってきた。ラストも一度終わったと思ったら又始めるパターンだったように記憶しているが、定かではない。 最後の止め方が会場と息が合わなかったようにも記憶している。途中の成ちゃんとの掛け合いのところで、成ちゃんがチョッパーでなく、速弾きでこたえているところは、なぜか和んだ感じがしたが。 「ファイティングマン」は全くいつもどおり。自分には、あっても無くてもどちらでも良かったような… ここでいったん引っ込む。 わりとすぐに登場。宮本は『白シャツ』で登場。着替えていないのか。もしそうなら、これまでにないことなのでは、顔はとても晴々としていて、目がきらきらしていた。 「新しい季節へキミと」は歌っている宮本が一番うれしそうな顔をしてるんじゃないかって思えた。とても丁寧にうたいあげた。 「今宵の月のように」。宮本の目が潤んでいるように見えた。涙をこぼすことは無かったが。熱い想いをもって、でも歌は崩さずに、 歌手としてつとめを果たした。そんな感じがした。これも、機械的ないみでは全く無い。その逆で人間味のかたまり。 そんな感じがした。ここで再び引っ込む。 又、すぐに登場。そして『白シャツ』やっぱり着替えていないみたいだ。 「四月の風」。とてもさわやかな空気が流れた。『名古屋いいノリしてるぜ』など終始名古屋をかなり気にいったような言葉を発していた 今回の二日間の名古屋でのライブを締めくくるように、名古屋に集まったファンへの『感謝』を表現している。そんな感じがし、 5人が肩を組んで『ありがとうございました』と告げ、去って行った。 『すべて全力でやる』自分にはそれが伝わってきて。それをやり遂げた。そんな『史上最高のライブ』と思った。 会場の人たちもとても満足している。そう思えた。
2階スタンド南西J列にて妻と一緒に参戦。 武道館に来る前に、宮本ゆかりの地、上野詣でをしてきました。 国立西洋美術館、東京文化会館、不忍池、上野大仏、東照宮、五重の塔、鶯団子、精養軒などなど。素晴らしき在りし日の東京に思いを寄せてきました。 ひょっとして、宮本が初詣にきてたりして、などとちょっとだけ期待しましたが、会えませんでした。 エレ友のWさんと精養軒で合流、3人で武道館へ。 「突き刺す真冬の東京」ってほどではないが、ピンと張り詰めた冷たい空気に包まれた武道館への道に期待を高まらせながら。 10分遅れのスタート。「夢のちまた」 本当にうたがうまい。宮本ののどは絶好調。 立ち上がらず座ったままで堪能。座っていても見える席なので今日は座ったままにしようかと思った矢先、 「今はここが真ん中さ!」のイントロで気が付けば立ち上がってました。うんうん、いつもどおりの 『はじまるぜーー』2017年が始まりました。 「新しい季節へキミと」はストリングスなしで力強く、「悲しみの果て」はいうまでもなく完璧。 「デーデ」「星の砂」「真冬のロマンチック」と6人の演奏も絶好調。いい感じ。そして私にとっては久しぶりの「珍奇男」へと続く。 宮本のギターはかきむしりすぎなくらいリズムをかきむしり、常連のファンの合いの手すら受けつけないゆさぶりをかけてきていた。 この感覚はエレファントカシマシ以外には味わうことができないと全身で実感。 「愛すべき今日」は歌詞をかみしめ、涙がにじむ。声ののびなど気にならない説得力にみちていて、 『名曲の風格』が出てきたと勝手に決めつけさせてもらいました。 「はじまりは今」これは音源としては何度も聴いていて、ライブでも聴いている気になっていたが、私にとってはライブ聴きは初。 隣の妻も久しぶりのようでMCの時点から興奮しているのを感じました。 宮本自身も本当にお気に入りの1曲なんだと伝わってくる歌いっぷり。 CD音源がよすぎるので、それと比較して『もっと』を期待してしまったので、それはかわいそうですね。 50歳の男にしてこのすがすがしさは『宝』です。 「翳りゆく部屋」 私の席の斜め前に居た親子づれの5、6歳くらいの男の子もお気に入りの曲であるかのような会話が少し聞こえた気がしました。 子供にも届く宮本の声はやっぱり『国宝級』。それにふさわしい堂々たる1曲でした。 「あーる夜 ひとーりで…」えーっつ これは「晩秋の一夜」やるの???座ってじっくり味わおうと腰をおろす。 しかしワンフレーズだけでした。ここからディープな曲目の流れになるのか?と期待しましたが… 「桜の花、舞い上がる道を」がはじまり、いやいややっぱり今日は王道でいくのだなと改めて思う。 「笑顔の未来へ」「ハナウタ」「夢追う旅人」「俺たちの明日」「RAINBOW」と続く。 気になっていた宮本がうたいながらギターのチューニングをするしぐさが、「笑顔の未来へ」でついに破たん、演奏ストップ、やり直し。笑い。これまた エレファントカシマシ以外には味わう事ができない楽しみ。 「ハナウタ」からの4曲は宮本がギターを弾かずに歌うので(俺たちの明日は弾いてますけど、やがてやめますよね)素晴らしい出来でした。からだの全部が喜んでいました。 ここで一部終了。 「大地のシンフォニー」から2部がスタート。大好きな曲。しかし何かが… 成ちゃんのベース チューニングくるってないか? サニーさんのキーボードか? トミと成ちゃんの音に違和感ないか? 石君…音ちっちゃいよ。 『宮本 何かおかしくないかー』って叫びそうになるのをおさえて、宮本に念を送りました。 素人の私の感覚などあてにならないし、そんな勇気ないし、宮本が何か手をうつ事を期待しましたが…と言うのは、 私の席の隣に居た男女の2人づれはずっと座ったままで、ひょっとして初参戦かもと? 彼らが、エレカシに悪い印象をもたないようにと祈る感じもあって… 「ズレてる方がいい」はほとんど上の空。記憶が無い。 「東京ジェラシー」は生で体験したかった曲。やってくれたことに感謝。 贅沢を言えばZeppとかで聴きたいですけど。充分かっこよかった。 「iam hungry」「so many people」「ファイティングマン」で本編終了。 どんな状況でも「ファイティングマン」は最高の出来を更新していく。 毎回が最高。10代でつくった曲がこれ。これはビートルズ、ストーンズにもできない、 エレファントカシマシ以外ありえない。『世界遺産級』の名誉を与えたいです。 宮本がこの日武道館に集まった人たちに何度も『ありがとう』を伝えていた。 宮本は、今日の出来をとても申し訳なく思っていたのではないかと、 それでも文句いわずに見守ったファンの人たちに感激でいっぱいだったんじゃないかと、 私の勝手な思い込みかもしれませんが。 エレファントカシマシは『保護すべき絶滅危惧種』これが一番ぴったり。 最後にここの管理人さんにも何か賞を与えるべきです。 関係者の方が読んでくれることを期待します。
梅田タワーレコードの写真展を見てから、午後2時頃大阪城ホールに到着。 階段にものすごい人が並んでいる。「何か他にイベントでもあるのかな」と思いながら近づくと、 エレカシのライブグッズに並んでいる人と判明。なんか、すごいことになっている。 40分ぐらい並び、パンフと湯呑、クリアファイル、タオル、語録、バッヂ、Tシャツを入手。 みんな、たくさんグッズを抱えて、ニコニコ顔でお祭りのようだ。というか、今日はエレカシ30周年のお祭りだ。 エレカシへのメッセージビデオの撮影をしてもらったり、スタンプを押したりと、今までにはない、ライブ前の時間を過ごし、開場。 スタンド、石君がわ、H 11列辺りより、妻と妻の友達と3人で参戦。 いつものとおり10分おくれで始まる。が、エレカシの姿は無く、スクリーンにスライド映像。 デビュー前の写真から駆け足でエレカシの歴史が流れる。これはなかなかいい演出で、会場がざわついていた。 そして4人が登場。一曲目は何か? 『ファイティングマン』からスタート。しかも4人のみ。一曲目に聞くにふさわしいとは思わないが、今日はしょうがないかな。と納得。 「オールタイムベスト」にそったセットリストになるのだろうと。『デーデ』『新しい季節へキミと』『悲しみの果て』『今宵の月のように』と続き、 やっぱり。 宮本の声はとてもとおりがよく、絶好調ぶりが伝わってきた。しかし、会場の音響が酷かった、 本当に宮本のうたを知っている人がセッティングをしているのか疑問だ。広い会場にライブハウスのような割れた音は実に残念。 とはいえ、当の宮本本人はうれしくてうれしくてたまらないのが溢れていた。 だから、今日は細かいことは抜きで楽しもう。と。 曲にまつわるエピソード、解説付きの曲紹介が、「今日は特別な日」をよく表していた。 『戦う男』はCM用の曲で、野茂選手がでてるCMとか、たしか缶コーヒーだったかなとか、 『ふたりの冬』は、若いころの恋愛の思い出を大人になって思い出しながら作った曲だとか、 『陰りゆく部屋』は日本を代表する名曲ですとか、(記憶があいまいなので、まちがっているかも) 『風に吹かれて』はアルバム「明日に向かって走れ」には悲しい曲ばかりが入っている事を今さらながら感じたとか、その中の一曲ですとか 『ハナウタ』は、ハナウタという焼酎のCMがすごく綺麗でとか、この焼酎が今はもう売ってない事を知ったとか、 聞けて良かったという話もあったが、 どこに着地するかわからない解説は、逆にこっちがはらはらしてしまって、妙な感じだった。 でも、 宮本の、嬉しさとファンへの感謝の気持ちを伝えたいというその一心の姿には感動して、 成ちゃん、トミ、石くんのメンバーの3人までもが、宮本を祝福している人たちのように見えて、 ミッキー、村山潤(潤ちゃんて呼ばれてた)、金原さんチームの人たちも全力プレーで祝福していて、 会場のお客さんもあたたかく祝福して、 まさに「涙ほろり」でした。 たいへん申し訳ないが、 やはり、めったに聴けないうたを期待してしまうので、今日のようなセットリストのライブでは物足りなさも感じてしまう。 なんだか、ライブを重ねれば重ねるほど贅沢になってしまう。 どのうたも、充分にいい歌声で、いい演奏で、いい空気を感じるし、 熱い熱量を感じる。それでも、物足りなさを感じさせるなんて、 まだまだ、いっぱいの喜びが待っている。ということなんだろう。
ライブの地岐阜県長良川へ車で妻と妻の友達の3人で向かう。 車の中では「エレカシ創世記」を鳴らす。 久しぶりに聞く20代の宮本の声は、太く重たい。しかし刃物のように感じる。 暴力的な叫びに、なんだか疲れてしまった。 1階13列目 中央やや左。前列のかたまりから通路を挟んだかたまりの前から2列目、床に傾斜がありステージ上の目線よりやや上って感じで、とても見やすそうな席。 今日は座って聴こうか とも思ったが、「歴史」のイントロで即 立ちあがる。 「歴史前夜」が良すぎてあまり「歴史」を聴いていなかったのだが、いい歌だし、歌声もすばらしい。前日に漱石と鴎外の番組を見たのも手伝ってか重みのある「歴史」だった。 このツアーの特徴なのかわからないが、ゆっくりなテンポで演奏している。 とても丁寧に歌っている。 上質な音。丸みのある歌声。なのにベテランの風格ではない、青さを感じる。 全力を何回も重ねることでしか出せない音なのだろう。 何回やっても これでいいのかな?って でも、本来はそれが正しい、「これでいいと感じるのは」演奏するものではなく、聴くもの側だから。 「悲しみの果て」の一斉の出だしは、指揮棒がふり降ろされるわけでもないのに、 この全力の塊。毎回、塊を味わうことができる。期待を裏切らない。 難しいテクニックを要するわけではないが、難しい業。 そういう業をもつものをプロフェッショナルというのだろう。 プロっぽくないのが、エレカシの良さでもあったが… 圧倒的な力を誇示していた「創世記」。 誰がこんなバンドになると思っただろうか。 奇跡的な歌声を持ち、それを自覚し、誰よりもその良さを知っているにもかかわらず、 中途半端なところで満足をしなかったし、満足させなかったことも奇跡かもしれない。 全くライブレポになっていない。参考にならないですね。 成ちゃんのベースがとても良かった。常に「これでいいのかな」を一番問い続けたであろう全力の繰り返しが「良さ」を感じさせてくれたのだと思う。 それから、 宮本は「コールアンドレスポンス」のあの裏声がどうもだせなくなってしまったようで、 とても残念で悲しい。宮本自身そのいらだちからか(多分)ギターの弦を叩いて切ったようにみえた。 最近の会場の音響はどこも良くない。宮本が張り切りすぎるのが良くないのか、 でも宮本が張り切るのはわかりきっている。何とかしないともったいない。 歌声がわれて「良さ」を感じられた「創世記」とは意味合いが違う。 音響を担当するものは普通にプロのはずだが、 「これで良いのかな」を忘れると、ただの仕事になってしまう。 ただの仕事を見たくて集まっているわけではない。 誰か助言してくれるといいのだけど。