『敗北と死に至る道が生活』その2153
男同士で飲むと妙な話になる。恐らく女性が一人でもいたらこんな話にはならない。例えばこうだ。大勢の人がいる中で必ず犬に追いかけられるタイプの人がいる。別に犬に追いかけられなくても、「渋谷のスクランブル交差点で必ずセミが止まる」でもいいんだが。では、必ず犬に追いかけられるタイプの人だけを集めて、その中で犬に追いかけられればそいつが「必ず犬に追いかけられるタイプの人」になる。その他の人は必ずしも追いかけられない。
一方で犬に追いかけられない人だけを集めてもやっぱり「犬に追いかけられるタイプの人」が出てくるという。だからグーグル社の入社試験が「絶対的有能者」しか採用しなくても、部分的には無能者が発生する。働きアリは必ず一定の割合で働かなくなるそうだ。だから共産主義は理想論だという。
こんな話になったのは私が「すげぇ無能なヤツがいて、あいつやめちまえばいいのに」と言ったことからだ。つまり辞めさせても次の無能者は自分かもしれないと。
女性は恐らくこんな話には全く興味がない。男は分かっているから男同士でないとこんな話にならない。逆に女性同士でしか話せないようなことを知りたいくらいだ。