『敗北と死に至る道が生活』その183
香港・中国から帰ってきた。エレカシは『明日に向かって走れ』の正規版が1枚あっただけだった。やはり海賊版の本場は台湾か。中国本土へ行ったのは初めてのことだ。経済特区のシンセンというところに行って来た。中国は予想外に遅れている。四千年も歴史があって何をやっていたのだろうか。見た目は綺麗なところもある。まるでハウステンボスに来たかのようなマンションが立ち並ぶ。中はひどいそうだ。まず建付けが悪い。どこかを開けると別の場所に干渉してそちらが開かなくなったりする。
交通もひどい。高速道路を逆走してくる。3人乗ったバイクが歩道を走る。信号が無い。治安もひどい。失うものが何も無い人は自分が死んでもいいから強盗が多い。千円、二千円程度欲しさに殺人をする。
香港から1時間でこのありさまだ。現地スタッフにホテルからは一人で外出しないでくれと言われた。つい最近も日本人が襲われたという。拷問され、カードの暗証番号まで吐かされたらしい。尻を切られて開放されたらしいが命だけは助かったそうだ。
毎日中華料理を食っているのかと思えば油で炒めた野菜や肉だ。必ず油で火を通す。肉には必ず骨がある。いきなり喰うと歯を痛める。観光で行けばそこそこの国なのだろうが、実態はこんなものだ。
かと言って日本が素晴らしいのは我々の上の世代の人間が所謂戦後から高度経済成長時代まで突っ走ってきたからだ。それがバブルで一気に弾け飛んだ。開発しつくされ物が溢れ、欲しいものはもう何も無い。豊かさとどっちらけってやつか。経済が回らなくなって、借金だらけ。
南の島で絵本でも描いて暮らすのが正解なのかもしれない。