『敗北と死に至る道が生活』その473
昔ウルトラQとかミクロの決死圏とかで人間が小さくなる話があった。人間が小さくなれば食料が少なくてすんだり、空間を有効に利用できたりすると言われていた。だが、冷静に考えるとあれはちょっと面倒なことになる。食料が少なくてすむと言うことは「人間だけ小さくなる」ということだろう。牛まで小さくなったら意味がない。牛は今の大きさで人間が小さくなるから牛1頭で何十人分もまかなえるという発想だろう。そうだとしたら、小さい人間から見たら牛は巨大な猛獣だ。とても飼育などできはしない。実際には牛肉さえも食べられなくなるのだ。これはかえって食糧難になるのではないか。
空間が広く使えると言うことは、「秋葉原から新宿」が「東京から静岡」くらいになってしまう。「東京から鹿児島」なんてのは「東京からブラジル」くらいの距離感かもしれない。だとすると小さい世界での「東京からブラジル」なんて想像も出来ないくらいの遠距離だ。人間が小さいのだから飛行機も小さいのだろう。「アホウドリ」と同じくらいかもしれない。どう考えても途中で落ちそうだ。いろいろ考えたら面倒なことが多すぎる。名案がある。地球も小さくすればいいのだ。