『敗北と死に至る道が生活』その503
尾崎豊トリビュートなんて買わないつもりだったが、Cocco の 『ダンスホール』が入ると聞いたら話はおだやかでない。『シェリー』に次いで好きな曲が『ダンスホール』なのだし、それを Cocco が歌うのだから多分その1曲のために買うのだろう。『泣ける』と紹介されている映画を見ても、本を読んでも泣けない私が最後に泣いたのは、 Cocco の最後の武道館ライブのMCだったと思う。あんなライブを生で見たらそうとう来るだろうな。確か・・・スタッフに感謝の言葉をステージ上で言うアーティストは嘘つきで、感謝の言葉を述べている自分を客に見せたいだけで、そんなの楽屋でやればいいと思っていたが、今日は Cocco の最後の日で、ここでスタッフに感謝の言葉を言わないと、ステージが終わればスタッフは片付けやらなにやらで話せなくなるからやっぱりステージ上から感謝の言葉を言いたい・・・と切々と語る Cocco の姿に涙したものだった。この後演奏された最後の曲はバックバンドがえらく盛り上っがた熱いステージだった。
監督や作者が泣かせようと意図しているところが読めてしまうとなかなか泣けないものだが、泣かせようなんて思わない純粋な姿の方が泣けるものだ。