『会議中ずーっと頭の中でマツケンサンバが鳴っている生活。そんなこととは誰も知らない生活』その913
時速60キロの車を追いかけてくる老婆とか、真夜中の学校で子供の笑い声を聞くなど、有り得ない状態というのは非常に恐ろしいものだ。先日NHKを見ていたら『機敏なコアラ』というのをやっていた。通常のコアラというのは、のろまで少しづつしか動かず、木の上で暮らすのに適しているから地上に置くと、とても貧弱でブルブル震えながら木を捜し求めて三歩進んで二歩下がる的なハイハイをする。
しかし、ある特定地域のコアラだけは木から木へ飛び移り、地上を走ったりする。最後には鼻を外して電話をかける始末だ。挙句の果てには立ち上がってスキップでもしかねない勢いなのだ。
私はこの光景を見たときなんだか非常に恐ろしいものを見てしまった気がした。普段油断させておいて実はあんなに機敏に動ける。
子供の頃近所が火事になったとき、寝たきりだという噂のじぃさんが走って逃げていたのを思い出した。出火原因はばぁさんが天ぷら鍋の火をつけっぱなしで買い物に出かけたことだが、それ以来ばぁさんは火を見るのもいやだと言いながらタバコに火をつけていた。
そんなことはどうでもいいが、ユーカリには毒があって、食べれば食べるほど解毒するのにカロリーを消費するから、じっとしているのだ。しかし、機敏なコアラの棲息地のユーカリは毒が少ないと解説していた。
コアラは自分を可愛いと思わせるために、動作をノロノロしたり、ぬいぐるみのような雰囲気を出して敵から襲われにくくしているとも言っていた。あどけなさを演出している。意外に腹黒いぞ。榎本加奈子みたいだぞ。だまされるな。
あぁ往年のナンシー関みたいなコラムになってしまったなぁ。
再放送があるみたい。