『お気楽極楽大将生活』その922
アイドルとしてファンの夢を裏切ったって、別にそこまであんたに夢を持ってるヤツはいないだろっつうのに。そんなことはどうでもいいが、私が大学生だったころ(と言っても3ヶ月しかいかなかったが)、理工学部の頭のいい友人が『エレベーターのボタンの押し方が分からなくなる』と訳の分からないことを言っていた。私はエレベーターとエスカレーターを一瞬考え、箸を持つほうがエレベーターだと思うようにしてからあまり間違わなくなった。そんなことはどうでもいいのだが、エレベーターを呼ぶボタンは2つしかない。上か下か。
それを理工学部の人間が『わからない』というのだ。理由を聞いてみるとエレベーターが1階に止まっていて、自分が10階にいて降りたい場合に、『上を押さなければいけないんじゃないか?』という妄想に捕らわれるのだそうだ。つまり『自分が降りたいから下を押す』ではなく『エレベーターを上に上げたいから上を押す』という発想だ。
そんなことを聞いて以来私も何が何だか分からなくなってきた。そんな話も忘れかけていたこの頃。プリンターを買った。写真が印刷できる。これがまた縦だか横だか分からなくなる。
カメラというのは普通に写すと横向きだ。縦長に撮影したい場合90度ひねって撮影すればいい。なんなら上下を逆にしたところで何の問題もない。結果を逆転すればいいだけの話だ。
しかしプリンターには縦と横がある。私は横の写真を印刷するときは用紙を横向きにして入れないとダメなんじゃないかと思い、横にセットして印刷してみるとなんと縦に印刷されて出てくる。画像が縦だろうが、横だろうが、用紙のセッティングは縦らしいのだ。
そうか。画像によっていちいちセッティングを変えるのは面倒だし、複数枚同時に印刷する場合は縦の画像もあれば横の画像もあるから1つの向きでどっちも印刷出来れば便利だ。しかし便利すぎて『じゃぁ縦と横って一体何なんだ!』という疑問が湧いてくる。
人間にとって横の用紙もプリンタにとっては『横向きの用紙に縦に印刷する』ということになる。横に長いからと言って横向きの用紙とは限らないのだ。横に長い用紙に縦向きに印刷するということだ。
わけがわからないってか。大丈夫。私もよく分かっていないのだ。やってみて結果が全てだ。