『お客さんの中に弁護士はいませんか』その2037
雨上がりの昼下がりに一人分のインスタントラーメンなんぞを作った時は、さい箸のまま食べている成り下がりな主婦のみなさま今晩は。本当は鍋のまま食べたいところだが、熱いので仕方なく器に移しているところまでお見通しだ。乾燥ネギが静電気を帯びていると妙に虚しいことも。どこぞかで歩道を車が暴走したというニュースを聞き、酔っ払いか、通り魔かと思ったら、仕事で客の車を移動していたおじさんで、酒など飲むはずもないし社会に恨みがある訳でもないらしい。今年上半期でこのニュースが一番怖いのではないか。本人が「覚えが無い」と言っている。悪魔が憑依したとしか思えない。
私が日ごろ恐れていることだ。自分で制御できないことをしでかしてしまうという恐怖。今日も熱いお茶を入れて席に戻る途中の部長の横を通るとき「このお茶を部長の頭からかけてしまうのではないか」という恐怖と戦ってきたばっかりだ。
私がなにかしでかしてニュースになったらみなさん理解して下さい。ちょっとノイローゼ気味でしたと。いやちょっとじゃない。ずっとだ。事件を起こすと「犯人が書いていたブログ」というのが紹介される場合がある。気をつけないと。
刑事が真顔で読むだろう。「雨上がりの昼下がりに一人分のインスタントラーメンなんぞを作った時は、さい箸のまま食べている成り下がりな主婦のみなさま今晩は」。刑事が真顔で言うだろう。「明らかに精神分裂である。よって無罪」。