エレファントカシマシDB 管理人の日記 2010/02/19(金)

一番下へ

『敗北と死に至る道が生活』その2242
 食事前の方は後にしたほうがよさそうな話題です。かつ、「お肉」についてあまり考えたくない方は読まない方が無難です。

 マグロの解体ショーは喜ぶくせに、焼肉屋で牛の解体ショーやったら引く。この感覚の違いは何だ。シーシェパード問題の根底は感覚からくるものだろう。

 白戸三平「カムイ伝」を読んで以来、「屠殺」について考える。江戸時代には牛馬を食すのは禁じられていた。百姓以下の身分は牛馬にまたがるのも禁止されていた。死んでしまった牛馬の皮をはぐために「幕府が非人と名づけた人たち」にその作業をやらせていた。身分階級制度というのはどの世界にもあった。人という愚かな生物は「その他の人々」と「自分たち」に分けて「自分たち」の優位性を保ちたがるから部族間、民族間、国家間で争ったりする。

 死んだ牛馬はたいてい腐っている。腐っていても生きるために「幕府が非人と名づけた人たち」はそれを食べるしかない。今ではホルモンと呼ばれる内臓系も当時の技術や鮮度では本当に食べられたものではなかったと想像する。屠る「ほうる」。放る。だから「ほるもん」。

 血まみれの屠殺場で生きる人々は匂いが染みついてしまうだろう。汚い作業は全部まかされた。それを百姓が忌み嫌う(ように幕府が制御していた)。田んぼに近づくなと。人々は部落から出られなかった。百姓の不満の捌け口を幕府に向けないように「幕府が非人と名づけた人たち」と百姓が対立するような構図によって江戸時代の均衡が保たれていた。もちろんそんな制度は破壊されたが、世界的に見ても長い期間だった。現代人は「江戸時代は250年も争いがなく平和な時代」と教育されている。本当は大塩平八郎のように立ち上がりたかった人々の鬱憤はかなりあったと思う。部落問題について関東地方では教育されないし、実際に耳にすることも無かった。というのが私の感覚だがどうだろうか。

 焼肉1枚でも牛が一頭死んでいる。「いただきます」とは命を頂くということだ。スーパーに並ぶ綺麗にパッケージされたピンク色のお肉の前工程では噎せ返る様な匂いの真っ赤な血が流れ、目を閉じ息絶える生命がいる。チキンだって魚だって卵だって鯨だって命だ。みんなみんな友達なんて嘘っぱちである。ハンバーグに目玉焼き乗せたら2つの生命。ベジタリアンにはならないが、いい加減に生きていたら消化してきた生命に申し訳ないという気持ちで今日も「いただきます」。頂いた生命の分まで歩け。

いのちの食べかた

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