『敗北と死に至る道が生活』その2322
来年 JAMって欲しいアーティスト。椎名林檎。東京事変にミヤジが呼ばれるってのもありか。Coccoは現実的ではない。吉村昭さんの「ひとり旅」に、桜田門外の変について興味深い記述がある。井伊直弼は海を持たない彦根藩。暗殺した尊皇攘夷派の水戸藩は太平洋を持つ。薩摩や萩も直接、外海に接する。外から攻められやすい地形だけに危機感が強い。地形が思想に影響していると。なるほど会津藩は内陸部だ。
この本で知ったこと。
・井伊直弼は切られたのでなく拳銃によって撃たれた。
・薩摩と長州が手を結んだ時、坂本龍馬は無関係。
坂本龍馬が中に入ったほうがドラマチックだ!と誰かが妄想してみんな乗っかったのがいつのまにか史実になってしまう。吉村昭さんは足で確かめるタイプの作家さんなのでこれが史実だろう。
吉村昭さんにより私はずいぶんと読書を楽しませてもらっている。ありがたい話だ。最後に安楽死的なものを望んだ生き様も素晴らしい。立派な仕事をして後世に作品が残るってのは幸せな生き様だ。私の仕事なんか死後となったら海のもずくだ。
いずれにせよ町を歩いていて、座頭市のわき腹に「こちら側のどこからでも切れます」とあったらそれは罠です。