『敗北と死に至る道が生活』その2587
太陽の日差しや風が正しく吹いていた時代を思い出していた。私が中学生だった時代は高校に入学したらステレオを買ってもらう子供が多かった。と思うが定かではない。姉が高校に受かったので親からステレオを買ってもらったが、もっぱら使うのは弟の私だった。ステレオというのは今の人に言っても分からないかもしれない。が、当時としても言葉の意味として間違っているがそんなことはどうだっていいのだ。巨大なスピーカーが2つとレコードプレイヤーと大きなアンプとチューナーとカセットデッキを大きな収納ラックとセットにしていたものを当時は「ステレオ」と称して販売していた。ある種「家具」のたぐいのものだ。
中学生だった頃、帰宅したら必ずクイーンを1枚。ヘッドフォンで聞いていた。何がきっかけでクイーンを知ったか忘れた。多分ビートルズ好きなクラスメイトの影響か。当時はレコード盤という30cmの黒いビニール円盤に針を落とすという、今考えればあんなものからよく音が再生できたなというエジソンの仕組みそのままだった。でもそこから聞こえる「キラークイーン」や「ボヘミアン・ラプソディー」には芳醇な感性を頂いた気がする。片面20分聞いたら風呂を洗って沸かすまでが私の仕事だった。両親が共働きだったので。なんか昭和だ。
ひょうきん族が始まってドリフが終わってからなんとなく社会が変わった。