『敗北と死に至る道が生活』その3454
富岡製糸場が世界遺産内定ってことで、反応するのだが、親戚が富岡に住んでいる。母の妹だ。母の実家は群馬県下仁田町。こんにゃくとネギで有名だが、養蚕業も発展していた。過去形だ。絹は繭が取る。繭は蚕が蛾になるまでの保護膜。蚕というワームを母の実家で育てていた。毛虫じゃなくてワームと表現したのは、蚕は毛がない虫だからだ。蚕の事は『お蚕さん』と呼んでいた。蚕の餌は桑の葉っぱ。祖父が桑畑で葉を取って籠に背負って山から降りてくる光景は私の夏休みの思い出だ。桑畑という地図記号があったくらい重要な産業だった。ミミズとか細長い虫は苦手だが、お蚕さんだけは大丈夫だ。