『敗北と死に至る道が生活』その4154
私が社会人2年目くらいでIT業界に転職したときの上司(兼社長)が少し変わり者で「仕様書が間違ってたら間違ってる通り作れ」と言われた。私が勝手に仕様書が間違ってると思って実装を少し変えたからだ。確かに依頼と違うものを納品することになるから勝手に変えてはいけない。本当の正解は「設計者に仕様を確認する」かもしれないが、実装者はたいてい設計者より立場が弱い。むしろ「仕様書が間違ってても間違ってる通り作る!」ことにした。後日案の定設計が間違ってたから実装を変えてくれと泣きが入る。私はそれを見越してフラグ一個で流れを変えるように作ってあり「直すのに3日かかります」と言うのだった。多少屈折した性格はあの社長の影響かもしれない。
ハードウェアの設計が間違ってたら回収、改修に伴う様々なコストが発生する。ソフトウェアってのは気軽に配信でアップデート出来るので危機感がない。TDKは未だに加湿器を探しているし、マイクロソフトは気軽にWindows Updateを投げつける。TDKだって加湿器Updateが可能ならどんだけ楽なことか。