『敗北と死に至る道が生活』その4898
現代に生まれたと仮定しよう。スタート時のハードルが高い。いきなりスマホという物を使いこなさなくては時代に生きて行けない。現代に生まれたからって、スマホが苦手な人もいるのではないか。ハードルが高い。アイスもいきなりハーゲンダッツから入る。ホームランバーやメロンの形をした容器に入ったやつを知らずに、いきなりハーゲンダッツ。ハードルが高い。ハーゲンダッツを入り口にしたら、出口が分からん。我々はチューチューアイスの穴をなるべく小さく開けて、いかに時間をかけるかに明け暮れていた。現代に生まれたとしたら、ハーゲンダッツを耳かきで食べるくらいしか対抗手段はない。やがて大人になり、私が新入社員だったら、Windowsのフォルダ構成や、ファイルの意味が分かるだろうか。ましてや保存のマークがフロッピーの絵だったりする。スマホをいじっている限りフォルダ構成を意識する事はない。保存という概念も殆どのアプリで存在しない。入力したらそれが最新だ。間違ったら消せばいい。むしろ「保存しないで閉じる」という概念の方が難しくすら感じる。と、今日も誰とも会話せずに妄想していた。