管理日誌エッセイ
『敗北と死に至る道が生活』その2
私は小学生の時に「ローマ字」というものを習った。
例えば「おはよう」は「ohayou」と書くことを知ったのだ。
どういう訳か「なんだ、英語なんて随分簡単じゃないか」と思ったのだ。
そのとき「さようなら」という言葉は習っていなかったが、家に帰って一覧表に当てはめて考えてみたら「sayounara」でいいのではないかと分かったとき、「僕は天才なんじゃないか。大人はどうして英語が難しいなんて言うんだろう」と思った。
極端に言えば将来海外で暮らしていけるとさえ思ったのだ。
今考えてみれば思いっきり日本語だったのである。