『敗北と死に至る道が生活』その59
私はエレベーターとエスカレーターがどっちがどっちだか一瞬考えないと分らない。恐らく縄文人はこんなことに悩まされずに生活していた。
私は常に『あらぬこと』を考えて行動している。クレーン車が作業をしていれば、こっちに向って倒れてくると思うし、ビルの窓掃除している人がいれば人間又は作業中のバケツ等が落ちてくると思う。エレベーターに乗れば落ちるどころか、何者かが下に竹やりを仕掛けてエレベーターが着地する瞬間床から竹やりが突き出てきて、串刺しにされてしまうと考える。
これは、私が生命保険に入っていないことに起因しているのではないかと思う。だから注意深く生きているのだ。ひとたび入院でもしたら大変なことになる。生命保険とは自分の生命に関するギャンブルだ。私はギャンブルが嫌いだ。