『敗北と死に至る道が生活』その91
私は自分から話しかけることはまずない。話しかける内容が相手にとって興味無いかもしれないからだ。先日同僚に『宇多田ヒカルが結婚したんだってさ』と話しかけられて随分困った。何かコメントしなければいけないのだろうか。私は既に知っているにも関らず『えーそうなんだ』と言ってしまった。私は何かを先に知ったことを自慢する趣味はない。むしろ世間に踊らされているようで格好悪いので、わざわざ知らないフリをしたりしている。
テレビでは街頭インタビューで『宇多田ヒカルさんの結婚についてどう思いますか』と尋ね、『へー知らなかった』という反応を楽しんでいるかのようだ。果してそんなことして楽しいのだろうか。
誰かが私に話しかける内容はことごとく私には興味が無いことだ。私が世の中の全てに対して興味を失っていることが原因だろう。『敗北と死に至る道が生活』うまいことを言うもんだミヤジは。