『敗北と死に至る道が生活』その363
(昨日の日記を先に見て下さい。なぜならば昨日の日記を先に書いたからです。)昨日あわてて、みりんと落し蓋を買いに行った人が何人もいるだろう。そんなことではダメだ。使い込んだ形跡がないとダメだ。落し蓋検査官が家宅捜索に来たらどうするつもりだ。『これは使いましたか?』はじめは丁寧だ。しかし新品の落し蓋を見つけるやいなやいやないやいなやだ。見つけるやいなや、いやな。あーいやな予感。
急に口調が変わる。目つきも変わる。手つきは変わらない。なんてったって落し蓋検査官だ。落し蓋に関しては右に出るものはいない。西郷さんの連れている犬は西郷さんの右に出ている。あれはあれでいいのだろうか。今はそんなことは考えなくてよろしい。西郷さんは落し蓋より黒豚だからだ。問題は新品の落し蓋だ。
落し蓋が新品なら落し蓋検査官のチェックはそれまでだ。アウトだ。更にみりん検査官がやってくる。みりん検査官はオブラートにくるまったビブラートのような声でせまってくる。『みりんにはみりんとみりん風味の2種類がある』と。みりん風味はだめだ。みりん風味はみりんじゃない。がんもどきがガンじゃないのと一緒だ。
サッポロポテトバーベQ味が果たして本当にバーベキューの味がするのかどうか疑問だし、そもそもバーベキューの味って何なんだ。肉やとうもろこしやピーマンや玉ねぎやなにやらをバーベキューしたときの全体的な味わいなのか。だとしたら『開放的な気分』チックな味なのだろうか。サラダ風味せんべいのサラダ風味がドレッシングチックな味なのと似ているチック。
こんな日記を書かせる私の精神状態と同じくらい今年の夏は異常だ。