『敗北と死に至る道が生活』その486
(本)本屋の本は探しにくい。あれはどういうつもりなのだろうか。作者別に分けられているが、それは出版社・作者別である。私は川端康成の『掌の小説』がどこの出版社から出されているのか知らない。題名と作者が分かっているにも関わらず、「先ず出版社」を知らなければならない。だから各出版社のところに行き、片っ端から「川端康成」を探さないとだめだ。これは一体どういうことなのだろうか。図書館の方が優れている。図書館は出版社という区別は無かった筈だ。気になったので紀伊国屋で聞いてみた。
「なんで作者毎に並べないんですか」
(となりの若い店員はうなずいていた。同感なんだろう)
「出版社で買いに来るお客さんもいるので・・・」
「在庫管理がし易いので」
出版社で買いに来る客より作者で買いに来る客の方が多いと思うのだが。これは恐らく店側のエゴである。在庫管理の問題だけだろう。分からなかったら聞いてくれと言われたが、バイトの店員に探して貰ったら「無い」と言われた本を自分で見つけてしまったことがある。どうにかならぬものか。