『敗北と死に至る道が生活』その663
しかし毎日暑い。東京は(炎)35度。梅雨などどこかへ行ってしまった。まだ梅雨入りしていないか、又は明けてしまったかのどちらかだろう。主婦なんか昼間っから寝正月だ。水分補給はかかせない。私は30秒おきに、『今ここで脳に血栓が行ったらやばいな』と考えている。脳が危ないことを脳で考えている。まぁ実際はそうなっていないからこうして妙な日記を書いている訳だが、脳が脳を守れなくてどうするのだ。脳は頭でっかちだから考えてばかりだ。命令は出すくせに自分では何も出来ない。理数系でメガネをかけた、もやしが大好きな子、又はインタビュー中だってのにソファーに横たわってしまうマライア・キャリーのようだ。おまえは雌(め)ヒョウか。関係ないが新聞はインテリが作ってヤクザが売ると聞く。
脳は筋肉を持とうとは考えないのだろうか。と考えた瞬間に脳は筋肉を持とうと考えたことになる。しかし私が考えただけで別に脳はそうは思っていない。だとすると脳と私の関係は一体何なのだ。血栓がむかってきたら脳が血栓を粉々にして自分を守ろうとしない。何のためのシナプスなのだ。自分が死ぬかもしれない危機に直面しても知らぬ顔だ。インタビュー中だってのにソファーに横たわってしまうマライア・キャリーのようだ。母体が破壊すれば自分自身も死んでしまうことを知らないガン細胞もかなり間抜けだが、脳もまた間抜けだ。脳は単にアミノ酸とたんぱく質の塊だからだ。耳から塩酸でも注入すれば覚醒することだろう。マライア・キャリーも。7オクターブ出せるからって寝てんじゃない。