『1/7まで更新がありませんよ』その1401
『薬を飲むなんて朝飯前じゃ』と言ったら医者にこっぴどく怒られた。きっとおじぃさんの真似をしたのが気に障ったのだろうと思って窓の外を眺めていたら『食後に飲めって言ってんじゃボケ!』と怒鳴られたが、木枠のガラスがブルブル震えていたことばかりが気になって、薬を貰って家に帰ってきた。三割負担か。病気になるとお金がかかるばかりか、それを支払うための仕事も出来ず、二重アゴをした四十肩でため息をついた。寄る年波に昭和が終わる。人生の黄昏時は青春の残像を映し、ただ生かされていると思いながらも、神が人間に託したことは何一つ出来ていないことに腹が空いて私は今日もスキヤキ。窓が曇ると心は晴れる。そんな冬でありたいと強く願いながらも叫び足りない酒びたりな人生にだけはなりたくないものである。