『真夏の日記は少し・・・』その1791
暇なヤツだけよ。聞いてくれ。ってかここ見てる段階で暇とみた。今の曲を聞いて玄関から「こんにちはー」と入ってきた新しいファンの方々は、ふすまを開けたら奥の部屋に火鉢とともに「遁生」があったり、ベランダに「うつらうつら」があるのをどう思うんだろうか。すんなり受け入れるのは難しいと思う。この家にはおじぃちゃんがいるのかと。いざ入ってみるとそっちの部屋から出たくなくなる。秋や冬がくればもっと居心地が良い。こたつにくるまって小鳥の声に遊び、ペットのようにしてたら飼ってくれる。
しかし現在の宮本さんは明らかに玄関を開けて、新しい人たちを呼び込んでいる。もっと言えば自ら部屋を飛び出している。私は躊躇していた。キラキラしたものを求めて出かけてゆく彼に。外の世界で騙されてるんじゃないかと。美人のお姉さんに「絵を買わないか」と誘われて。
俺はまた出かけよう あいつらがいるから
明日もまた出かけよう 友達がいるのさ
さあ でかけようぜ!
いつもの景色この空の下 いつかどでかいどでかい虹をかけようよ
表はいつしか真夏の光 あなたと一緒に今飛び出して行こう
輝くメロディー あなたを連れて行くよ 笑顔の未来へ
明日輝くために息も切らさず走り抜けた
過去を 未来を 自分を 遠回りしてた昨日を越えて
輝く明日からのメッセージ
ここから始まるグラデイション
新しい季節へキミと
ここ5枚のシングルだ。あなたの遠回りが大好きだった。とは言え彼が美人のお姉さんに騙される訳がないじゃないか。私たちは「曙光」や「奴隷天国」を知っている。曲を人に託すのも売れ線の曲をシングルカットするのも現在の宮本さんの選択だ。いやだと思ったら立ち向かうはずだ。
出かけよう。私も少し外へ出よう。いつのまにか背中が丸くなっている。山中湖に行こう。布団を干そう。花を飾ろう。コーヒーは毎日飲んでいる。最近のファンの方とお話しする機会があって、失いかけた初期衝動を突き動かされた。これもあなたが改造してくれた玄関のおかげだ。入りやすい玄関をありがとう。大丈夫だ。あなたの部屋はそのままにしておく。たまに帰ってきてくれればそれでいいのだ。
明るくなってくれて嬉しい。でも遠くに行ってしまった。なんだか千原ジュニアの親の気分だ。
共感してくれた方はもう一度ゆっくり読んでみて下さい。