『敗北と死に至る道が生活』その3340
テレビの散歩番組で亀戸天神をやっていて思い出したのだが、亀戸天神は東京の地図で言うと右側の下町エリアにあって学問の神様菅原道真を祀った神社。あれは私が中学3年生だった年の1月だったか、両親が「亀戸天神へ行こう」と誘ってくれた。当時の私はぽけーっとしていたせいか、今になってもあまり記憶が無いのだが、両親が私の高校受験合格を後押ししようと誘ってくれたのだ。それを私はなぜだか断ったのだけは覚えている。「勉強するから」という理由で。そんなことを言われたら両親も無理に連れてゆくわけにもいかないだろう。馬鹿だ。今振り返れば相当バカだ。で、両親は両親だけで亀戸天神に行ったのだ。どんな気持ちで行ったんだろう。二人は道中何を話したんだろう。それを思うと今更だが泣けてきた。泣く原因を作った張本人がそんなことを思うなんておかしな話だが。父は今年他界し、母はひとりぼっちで暮らしている。高過ぎる空の青に枯れ葉が舞う。懺悔の値打ちもない。
次に実家に帰ったら肩を揉むついでに背中をさすってこよう。こんな思い出話はせずに。