管理日誌エッセイ
『敗北と死に至る道が生活』その19
今時『やっと会えたね』などと抜かす奴と結婚したいと思うだろうか。
会社の人がベトナムへ行ったらしく、ベトナム(T)コーヒーをくれた。コーヒー粉だけでなく、フィルターの器具も一緒にだ。ベトナムコーヒーは濃いのが特徴らしく、粉を圧縮して固め、そこにお湯を少量そそぐ。圧縮して固めるくらいなら最初から豆のままでいいじゃないかとも思える程だ。固めたのでなかなか落ちてこない。ゆっくり落ちるので濃いという訳だ。この濃いコーヒーをコンデンスミルクの上から落とし、最後に氷を入れる。
私がインドに行ったとき飲んだチャイという飲み物も非常に甘かった。人間は本来甘いものが好きな筈で、甘さ控えめな日本人は『食』に行き詰まっているとも言える。
私は(家)に帰り。食事後、さて一服しようと思い試してみることにした。
しかしながらこのコーヒーカップ1杯入れるのにかれこれ10分近くかかり、私はドリップが落ちる様を見つめながらタバコ2本を灰にした。のどが渇いたので麦茶まで飲んでしまった。コーヒーが出来上がったころには充分一服し終わっていたのである。
カメルーンやベトナム等、日本の時間軸ではとうてい分かりえない国がある。