管理日誌エッセイ
『敗北と死に至る道が生活』その29
親不知(おやしらず)を抜いたので親不知について調べた。
一般に親知らずは、永久歯(大人の歯)の中で最も生えてくるのが遅く、お口の中に顔を見せる時期は、思春期以降になることがほとんどです。(20才前後)
そのため顎が小さい現代人では、親知らずが生えるための場所を他の歯に先取りされ、斜めに生えたり、生えて来る途中にどこかに引っかかって横を向いたり、歯ぐきの下に埋まったままになってしまう、ということが起こります。
でも特別症状が無ければ慌てて抜く必要はありませんが、既に親知らずが虫歯になっていたり、付近の歯ぐきが腫れを繰り返したりしているときは、虫歯治療をしたり、抜いてしまう必要が生じます。
親知らずの根っこが未だ未完成の場合は(概ね20才代)、横向きの親知らずが他の歯を押して歯並びが乱れることもあるので、このような状況が予想される場合も抜く必要が有ります。
例え今は不必要な歯でも、将来歯の移植をする必要が生じたときは、貴重なドナーとなり得ますので抜く前に納得のゆく説明を受けて下さい。
だそうだ。子供が20歳になってその歯が生えるころは親は知らないということか。親が死んじゃうのか?昔の人の寿命は短かったと聞くからそうなのかもしれない。
もっとも現代においても20歳になった我が子の口の中なんか見ないことだろう。
歯を抜くとなるとイメージだけで失神しそうだが、実際は部分麻酔(この麻酔の注射もかなり細い針らしくチクっとしか感じない)し、グリグリしているうちに緩んでくるようだ。引っこ抜くのかと思えば、微妙に小さな回転を与え続けるとぽろっと取れるらしく、いつ抜いたのか分らなかった。
覚悟していたので『いつかな、まだかな』と思っている矢先に『もう抜きましたから』というドクターの一言で拍子抜けしてしまったくらいだ。血もすぐに止まってしまった。麻酔が切れたころ少し痛みを感じた。
痛さより食事がまともに喰えないのが痛かった。醤油だと沁みるかもしれないので豆腐にもずく酢をかけたのと、冷やしうどんを抜いたところに近づかないよう傾きながら食べた。