『敗北と死に至る道が生活』その63
サンヨーの『レンジdeジュー』を衝動買いしようかどうか1ヶ月あまり悩んでいる。私の住むマンションはワンルーム。そんな部屋で炒め物なんかしたら大変だ。布団やらテレビやらパソコンやらの表面が油でベタベタになってしまう。ってゆうか、なってしまった。2年くらい何でベタベタするのか気が付かなかったのだが、部屋で炒め物しているからだったのだ。
それに気がついて以来、私は油を使った調理を一切やらなくなった。茹でる、煮る。趣味の絵画も水彩画に切り変えた。体脂肪が10%を切ってしまう勢いでやつれていく。そんな生活をしている私に野菜炒めやら目玉焼きが出来るレンジがあると聞いて欲しくなってしまったという訳。ちなみに他社はオーブンで焦げ目をつける。サンヨーはオーブンじゃなくてレンジで焼けるってのがミソらしい。それがどの程度凄いことなのか私はわからないが。
普通の主婦だったら、『やっぱりフライパンでやった方がいいわね』となって宝の持ち腐れになってしまうのだろう。普通の台所があったら絶対に火でやった方がおいしいのは分っている。私はせっかくこんな部屋に住んでいるのだから『レンジdeジュー』でも妥協出来るかもしれない。どの程度に焼けるのかどうか、実際にやってみてから買いたいと思いつつ試せる機会がない。衣類は試着できるのに家電はだめなのか。実際に洗濯出来たり、炊飯器を試せたり、料理が出来たり、食器が洗えたり、風呂に入れたりする場所が出来たらどうだろうか。高い買物なのだから。なんなら私はそこで暮したい。一生モニターでいい。なんとかならんか。