『敗北と死に至る道が生活』その285
大崎は山手線の終点である。よって大井町の方まで電車が入る場所がある。大井町駅から見えそうな勢いである。ところが大井町から山手線に乗るには京浜東北で品川まで出て乗り換える。山でもないのにスイッチバック方式で山手線に乗るわけだ。この辺に住んでいる人は品川から大崎まで行く途中で我が家が見えたりするのだ。羽田から飛び立つほとんどの都民が我が家を下に見ながら『俺んちじゃないか』となんだか悲しい気分になるのもそのせいだと言われている。
ケネディ宇宙センターから飛び立つほとんどの向井さんが地球を下に見ながら『私の星じゃない。そしてあそこに立っているのは私の旦那。彼の方が宇宙人みたいだわ』となんだか悲しい気分になるのもそのせいだと言われている。
これほど馬鹿馬鹿しいことがあるだろうか。あるのだ。例えば高速道路のインター近くに住んでいる人はいいが、高速道路の真横に住んでいてインターまで5kmという人は5km車で走って高速道路に乗って、やっと走ったら我が家の横だったりするのだ。毎日騒音を貰っているのに、そういう不便なことでどうする。