『敗北と死に至る道が生活』その438
イラクのことも、北朝鮮のことも、かなり気にはなるが個人では何も出来ることがない。身近な問題は風で吹き飛ばされ、壊れて捨てた傘を私はいまだに買いそびれていることだ。雨に打たれ、世界的な問題と個人の問題とのギャップに少々戸惑いながらもやはり雨は冷たい。すなわち人生いつでも暗い。井上陽水の本名は『いのうえあきみ』だ。『いのうえようすい』と読むと思い込んだプロデューサーの勘違いを本人が否定しなかったため、この読み方になった。本人も『あきみ』があまり好きではなく、メジャーデビュー前の芸名『アンドレカンドレ』も会う人毎に意味を聞かれすぎるので面倒だというのもあったらしい。
暖かい『陽』と冷たい『水』の組み合わせなので性格がひねくれたと本人が分析している。ちなみに『アンドレカンドレ』はビートルズの『オブラディオブラダ』みたいなもので特に意味はないそうだ。
井上陽水の作詞は独特だ。ボブ・ディランの作詞法に衝撃を受け、このスタイルになったという。要するに、言いたい事はたった1行。それを引き立たせるためには、全く関係のない言葉をつらつら重ねた方がいいと。
HMVで、昔好きだったエルビス・コステロを聴いた。いい声だなぁ。でもこれだったらスティングで代用出来る。私はスティングと井上陽水とエレカシだけで生きてゆける。とはいいながらも椎名林檎を少しかじる。ホクロを取ったらしい。