『敗北と死に至る道が生活』その522
実家に帰ったら、『床下が腐ってるから換気扇をつける商法』にダマされていた。以前、水道管に浄水器をつけられたことがあったので、口をすっぱくして『点検と称して何か売りつけようとしたら連絡しなさい』と言っておいたにも関わらず、何の連絡もなかった。よほど人がいいらしい。こうなると腹が立つと言うより、呆れて物も言えない。だから私は私自身でオレオレ詐欺をやってみようと思った。息子自身が母に対して電話し、『あーオレオレ』と言い、『ヤクザのベンツに接触して、修理代100万円必要なんだ』とかなんとか言いながら銀行口座に振り込ませる。『息子に声が似ていた』と思うだろう。当たり前だ。息子なのだから。母は果たして振り込むだろうか?
策を練っていたら、私自身の口座に振り込ませるのではオレオレ詐欺にはならないことに気が付いた。いかに他人名義の口座に振り込ませるかがポイントなのだ。実際の例だとベンツのヤクザ名義の口座を指定するらしい。そこで私は噂に聞いていたネットオークションで銀行口座を買ってみることも考えたが、実の母を試すためだけにそんなことをしてどうする。私が犯罪者になってしまうではないか。
そんなことを考えながら、『実の息子が実名で母に詐欺を働く』という行為をやっている息子もいそうなことに気が付いた。『この前は100万円ありがとう、おかげで助かったよ』とでも言っておけばいいのだ。『で、そのヤクザがさぁ、後で見たらエンジンまでいっちゃってるって言ってんだよねぇ・・・・』息子の悪巧みはまだまだ続くのだった。ちびっこはマネしないように。
(何度言い聞かせても分からない母に何か対策を教えてください)