『寒き夜』その787
エレベーターで私とおっさんと女性の3人が同時に乗った。私とおっさんは行き先の階を押したが、おっさんが邪魔で女性は押せなかった。おっさんは女性に『何階ですか?』と聞いた。私は『(あぁ意外と気が利くのか)』と思った。女性は『7階お願いできますか』と言った。この後である。おっさんは何も聞こえなかったかのようにただ突っ立っていた。おっさんを挟んで私が聞こえたのだから絶対聞こえている筈だ。
『聞いただけかよ!!!』心の中で私と女性は思っただろう。
しかたなく私が押してやった。すごい技持ってんな。おっさん。こんど使わせてもらおう。