『くだらない雑用生活』その1613
あれだけの台風で屋根がとばされた翌日。快晴。なんか切ない。頭に刺さったツララが横で溶けてゆく。なんか切ない。
せっかく大回りしてよけた車が発進。なんか切ない。
風呂上りの大便。プライスレス。
そんなことはどうでもいいが、聞いた話。ANA の SKIP とかいうシステムは、いきなり手荷物検査のゲートにいけばいいらしい。そこでカードをかざせば搭乗券が出てくる。座席番号が印刷されて。
と、通常運行ならば非常に早く便利らしい。しかしながら、いざ機体変更が入ると個人に座席番号を振ることが出来ない。それだけならまだしも、手荷物検査のゲートをくぐれない。搭乗券がないからだ。『席なんかどうだっていいから、ゲート入って中で待たせてくれ』と言いたいところだが、手荷物検査のゲートには空港の係員がいるだけで、ANA の人間は誰もいない。
あらら。このシステムは欠陥だらけだ。きっと仕様が悪いのだ。しかし、それを作る段階で、仕様が悪いことに誰も気がつかなかったのだろうか。私が新入社員だったころ、直属の上司から『仕様書どおり作れ。仕様書が間違ってたら間違ったとおり作れ』と言われた。これは”新入社員”だからだ。
経験値を積むと仕様書が間違ってたら設計者に問い詰める。このくらいの気合が必要なのだが、プログラマというのは若い人がやって、徐々に設計者になってしまう。だからプログラマはいつも若い。
私は管理職がいやで未だに技術畑にいる。普段はプログラマをしている。だから設計者が私より若かったりする。設計がよくないときは、隠しボタンでその機能を実装しておく。設計がよくないとは、利用者側からものを見ていないことが多い。(だからミヤジが今年の目標は音楽をダウンロードしてみる。と言ったとき、提供者なのに利用者の気持ちを理解しようとしていると感激した次第だ。)
そして運用開始。案の定、客から苦情が出る。しめしめ。私の作業は隠しボタンを開放するだけだ。もちろん設計が悪かったのだから”隠しボタンを開放するだけ”で100万円いただく。車やストーブだったらもっとお金がかかるのだから。
(この日記には一部妄想が含まれており、溶けて固まった場合、白い斑点に見える場合が御座います。風味は衰えますが食べてもさしつかえありません。)