『敗北と死に至る道が生活』その2200
「ヤノマミ」について調べようと思い、メモ用紙に書いてテーブルの上に置いておいたら「矢野真美って誰?」と聞かれてしまった。「ヤノマミ」とはアマゾンの民族で、首都でオリンピック開催が決定したことなんて全く関係ない。ブラジルに属しているなんていう考えすらないのだろう。出産した赤子を人間として育てるか妖精として森に返すかを母親が決める。妖精にする場合シロアリの巣に放り込んで食べさせてから焼く。ある種の生贄。
きっとブラジルの法律に当てはめたら殺人になってしまうだろう。このような部族は世界中にあって戦争に巻き込まれて混乱の中で淘汰されて行った、が、「ヤノマミ」はアマゾンの秘境にいたので巻き込まれなかった。逆に言うと今後も巻き込まれることはない。ブラジル政府が現代文明を入れないように保護しているからだ。となると永久に現代文明を入れないことになる。自らの進化が見られるのだろうか。”自然のままにあれ”と介在しないという不自然な行為。こうなると自然と不自然の違いが分からなくなってくる。