『敗北と死に至る道が生活』その2576
なんだかわからないが、あれ以来お酒を飲むのをやめた。とは言え非常時には通常の経済活動を続けることが一番だ。テレビを見るとずーっと泣いてしまう。おばあちゃんの「長生きなんかしなきゃよかった」の一言が強烈に残っている。津波に対してかなんだか知らないが「ちくしょう」という言葉と同時に「頑張れ頑張れ」、緊急地震速報が出れば「揺れるな揺れるな」と手を合わせて唱え続けている。
日本のメディアは現実をフィルターしている。テレビカメラの映像が妙に無機質だ。匂いまで伝わってくるレポートが皆無である。やっと入れた女子アナがご飯茶碗をひっくり返して「生活のつめあとです」だと。お前はポンペイの遺跡でもめぐっているのか？全てが生活のつめあとだらけじゃないか。
日航機墜落のときはもっと生々しいシーンがあったと思う。だから原発の報道に対しても何か隠しているのではないかと疑われている。アメリカの力強い支援を見て落ち着こう。
テレビは「足りないものは何ですか？」と問いかけて「分かりました」で終わるが本当に分かって届けるところまでフォローしているのだろうか。４、５局あるのだから全部が全部、原発の構造図を見せて解説しなくても、遠くで心配している人のために被災者の顔をゆっくり映してあげたらどうか。
「足りないものは何ですか？」足りないものは貴様等の脳みそだ。Google Picasa では顔写真をアップして検索させている。さすが検索エンジンだ。Evernote は日本向けだけ無料でフル機能を開放した。有料分も全て寄付に回すといっている。世界中が自分達が出来ることは何か？を考えてくれている。
うちは賃貸住宅。オール電化というやつなので、炊事が電気。なるべくそのまま食べられる野菜などを買ってきている。コーヒーやお茶もいらない。冷えた麦茶でいい。水が飲めるだけでありがたい。米は器具の最大値で一気に炊いて保存した。暖房器具はしまった。靴下２枚履きで毛布をかぶっている。言うほど寒くはないか。避難生活を思えば部屋の中にいるだけでありがたい。ウォシュレットなんかいつ誰が座るとも知れない便座を温めている。節電モードとかで。こんなもの冷たくていい。今まであまりにも何も考えずに電気を浪費していたことか思い知った。今後便座など温めるものか。毎年冷たい便座に座るたびに今回の地震を思い起こすことだろう。
熱を発するものが一番電気容量を喰う。アイロン、オーブントースター、電気ストーブ、ドライヤー、コタツ、ホットカーペット。Ｙシャツなんかしわだらけでいい。夜は早く寝る。朝陽の光がありがたい。東京では缶詰が売り切れ。熱を使わないで食べられるからだろうか。みんな協力している。東京電力に協力しているのでなく、被災地へのせめてもの気持ちだろう。
一方で義援金を語る詐欺サイトが発生したとか。カンニング事件で個人が特定出来たんだからこれだって特定して、詐欺罪でなく死刑にしたらいい。人の痛みが理解できないんだから理解させてあげよう。TSUTAYAのツィッターにて「テレビは地震ばかりで面白くないからDVDを借りに来て」とつぶやいたとか、帰宅難民の母子がカラオケボックスで一晩過ごそうとしたら「深夜は１８歳未満お断りなんです」と言われたとか。こちらも蟹味噌程度の脳みそしかない。と言ったらカニに失礼だ。
石原都知事の言うことは分かる。言葉が悪いので誤解されるが、子供のわがままを矯正すると同時に被災者の気持ちを理解できる人になれということだ。是非後継者を育てつつもう１期お願いしたい。無能な第一政府は置いておいて知事以下の現場に近い首長たちが第二政府として頑張ればいい。
東北地方の「友達」に電気を消して祈ります。
東京中の電気を消して夜空を見上げてえな
俺はまた出かけよう あいつらがいるから
明日もまた出かけよう 友達がいるのさ
街は動き出した
あいつらがいるから
明日もまた出かけよう
飛び立つぜ！ 歩き出すぜ！
東京中の電気を消して夜空を見上げてえな
出かけよう 明日も あさっても
また出かけよう
町よ動き出せ！