『敗北と死に至る道が生活』その2990
育った町を離れて東京へ出る日、父は無言で電気シェーバーをくれた。母はいつまでも手を振っていた。私はそれを振り払うかのように走った。振り返ることもせず。母はどんな気持ちだっただろう。当時はあまりそんなことは気にしなかった。年齢を重ねれば熟成するのだろうか?ならば中国は四千年も何をやってきたんだろう。そんなことはどうでもいいが、ノンアルコールビールに物足りない日は、焼酎をノンアルコールビールで割って飲んでいる。なんだそのていたらくぶりは。全部ひらがなだし。ノンアルコールビールにアルコールを混ぜている姿はまるで、トゲトゲムシのトゲがない固体の名称が「トゲナシトゲトゲ」で、それが更に進化してトゲが復活した固体を「トゲアリトゲナシトゲトゲ」(虫が嫌いな人は閲覧注意)と名づけるようなものだ。違うか。違うな。だいぶ違うな。