『敗北と死に至る道が生活』その3593
夜タモリに宮沢章夫氏が出ていて少しびっくりした。それとは別に、NHKで放送された「ケンボー先生と山田先生~辞書に人生を捧げた二人の男~」を、たまたま見かけた。
三省堂の『三省堂国語辞典』を編纂した見坊豪紀氏と、『新明解国語辞典』を編纂した山田忠雄氏の、それぞれの辞書を生み出した背景を伝える番組。
辞書に汚い言葉を載せるか載せないか?現代の言葉を載せる必要はあるが、言葉としては美しくないと思える言葉もたくさんあり、その結果、辞書そのものが美しくなくなってしまう恐れがあるということを、見坊氏は心配していた。それでも、現代の言葉を載せる必要性はあるということから、人々にはできる限り美しい日本語を使うように心がけてほしいと思っていたようで、「日本語そのものを美しく育ててください、辞書は自然に美しく清潔になります」と、辞書に汚い言葉を載せることに批判的な連中に言ったそうだ。
『三省堂国語辞典』の最後は「んんん」で終わっていて、これで英語の辞書の「ZZZ」との釣り合が取れたと話していたとか、見坊氏と山田氏には少し確執があったようで、辞書の用例の中でお互い語り合っていたという興味深い内容だった。