『敗北と死に至る道が生活』その4294
相手に必要の無いことは教えない方がいい。ソフトウェアというのは不思議なもので仕様書があいまいでもモノが作れてしまう。というか仕様書があいまいだからこそ作れる。仕様書がガチガチに固まっていたら、それはすでにプログラムなのだ。だからあいまいでいい。で、完成してから逆仕様を書くということがある。IT業界あるあるだ。なんでそんなものが必要なのか私にはさっぱり分からないが、契約上の納品物として必要なのかもしれない。で、それを一体誰が見るのかと言うと、誰も見ない。見るとしたら実装と設計書が違うことを知らない新人くらいだ。それ以外の人は設計書よりも実装の方を見る。仕様書と完成物が違うことはよくある。
IT業界あるあるだ。なので完成物から自動的に仕様書を作り上げるという訳の分からないソフトウェアもある。こうなると鶏と鶏卵問題よりずっと問題だと思う。トヨタが実車を元に設計図を書くだろうか?映画が完成してから脚本を書くだろうか。IT業界とはそんな不思議な世界だ。うかつに足を踏み入れるべきではない。