『敗北と死に至る道が生活』その4499
コレクション癖のある人が理解出来ない。更には物を手に入れるという行為が面倒な年になった。樹木希林さんのドキュメンタリーで、地方ロケの場所を借りた家の奥さんが法被(はっぴ)的なものをあげようとしていたら、頑なに受け取らなかった。空気は悪くなる。「受け取った方が和気藹々なのは分かってるが、貰っといて粗末に扱うより、はじめから貰わない」と言っていた。
こんなに素敵な老人もいれば、うちの母のように柿を5個も買って息子に持たせるなんていう理解出来ない老人もいる。「一個ならうれしいけど5個も千葉から東京に運ぶ意味が分からない。だったら金くれ。」と。まぁ最後の「だったら金くれ」は言わなかったけど。
私の場合、志しも何もなくただ部屋が散らかるから。何かを保管する労力は、何もなければ使わなくていい労力。でもグランドセイコーはいつか欲しいと断捨離とも違うこの感情を抱えながら、日記の更新が七日坊主くらいになった。(意味のある)仕事が忙しいというのは良いことだ。無意味な残業が一番タチが悪い。