『敗北と死に至る道が生活』その3655
母がもう4、5年前に持った携帯電話。つい先日「この大きな1、2、3ってボタンは何かね?」と聞かれた。何を今更だ。1には姉、2には母の妹、3に私が登録してある。買った当初設定して、ここを押せばいいと教えたのだが、どうやらその機能は使っていないらしい。「うんわかった」と言って何もわかっていないのだ。
「じゃ、普段どうやってかけてるの?」と聞くと電話帳を開いて選択していた。確かに大きなボタンに登録されていない人たちはそうやってかけるしかない。
どうやら「電話帳を開いて選択」「らくらくボタンで一発」という行為の2種類を覚えるよりも「電話帳を開いて選択」だけを覚えればいいということらしい。らくらくホンの根底を覆す新説だ。日本中の「サルでも分かる・・・」という書籍を「うちの母には分からない・・・」に書き換えたい気分だ。